2021年07月15日(木) |
穏やかな日々(阪神) |
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プロ野球はオールスター戦の後、五輪休暇ということになる。約1か月公式戦がないのだ。オレは4月5月と首位を走っていた阪神タイガースの試合をいつもテレビで観戦していた。今季は絶対に優勝だと思っていた。しかし、交流戦の6連勝を最後に、いつのまにかかつての暗黒時代にもどったような試合を見せられることとなった。2位巨人とのゲーム差はどんどん縮まった。
おそらく阪神は優勝できないだろう。巨人やヤクルトに勝つどころか、Denaにさえも勝てないのである。マルテの3球目のおかげでやっと一つ勝てたが、あれがなければDenaには6連敗していたのである。もう完全に弱小球団に成り下がったのである。もう駄目なのである。
しかし、これでよかったのかも知れない。首位を走ってる時は毎日の試合が気になっていつもナイターの開始時間が待ち遠しかった。そして試合中はずっと試合内容が気になっていた。これは去年まではなかったことだ。去年までの阪神なら早々と優勝の可能性もなくなり、その日の試合結果もさほど気にはならなかったのである。
在原業平はこのような歌を詠んだ。
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
(この世の中に桜というものがなかったならば、春は穏やかな心で過ごすことがdけいただろう。)
オレもそれに似た心境なのである。試合があるから、いや阪神タイガースがこの世に存在するからこそその勝敗に一喜一憂し、みじめな敗戦が悔しく、打てない4番打者に涙したのである。もしも最初から阪神タイガースいうものが存在しなかったならば、そうした悩みもなく、穏やかで平和な日々を過ごすことができたのだ。
世の中に絶えて野球のなかりせば我の心はのどけからまし
今、オリンピックのためにプロ野球公式戦が中断しているということが、オレにとってのこの穏やかな日々をもたらしていることは間違いない。ほんの一か月だ。だがこの一か月おだやかな気持ちで過ごすことでオレは4月5月のことを忘れて気持ちをリセットすることができる。
後半戦が開幕すればたちまち阪神は首位陥落するだろう。優勝争いは巨人とヤクルトということになる。阪神はもしかしたらCSに出場できるかもしれないが。Bクラスになってしまう可能性が高いとオレは思っている。
どうしてそう思うのか。それは指揮官の差である。阪神ファンとしては悔しいが、監督としての力量は原辰徳の方がはるかに上である。矢野監督の気まぐれで行われる打順変更はたいてい失敗に終わる。下位打線に入れたことで調子を取り戻したように錯覚した大山をまた4番に入れて負ける。矢野監督は大山が4番としての適性がないことにどうして気が付かないのだろうか。彼は7番か8番を気楽に打たせればいいのである。打率2割5分、年間本塁打20本程度で勝負弱いという打者の定位置はそこしかない。
ありがとう阪神タイガース。もう十分今年はいい夢を見させてもらったよ。もうこれで十分だ。もしも阪神に優勝の可能性があるとすれば、それは天変地異が起きて公式戦が突然ここで打ち切りになることしかない。先日の7回コールドのように。
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