2021年06月08日(火) |
東京を維新が支配する日 |
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大阪は維新の会によってひどい目に遭った。日本一のコロナ死者は維新の会が医療体制をむりやりにスリム化しようとして病院をつぶし、保健所をつぶし、看護学校への補助金を停止して廃校に追い込み、余裕のあった救急医療体制を「無駄」と切り捨てた結果である。やる気のある人が絶望してどんどん職場を去っても、その穴埋めはパソナからの派遣で埋めればいいというのが維新の会の発想だった。
その維新の会は兵庫や奈良へと拡散し、がん細胞のように地方自治を侵食している。東京都議選でも維新の会は恐るべき公約を並べてきた。それがどのようなことなのか都民はわかってるのだろうか。
東京維新の会は「都営住宅はすべて民間売却又は民間委託」と公約している。この売却益はいったいどれほどになるのか。もしかしたら数兆円にのぼるのじゃないか。それ以外にも都営地下鉄、水道事業、図書館など民間委託するものが並んでいる。
都営住宅が民間の不動産業者に払い下げられるということになれば、その巨大な利権を巡って暗躍する連中が必ず現れるだろう。金額が大きいだけにその中間マージンもとてつもない金額になる。都民の財産が売り飛ばされ、誰かの利益に化けるのである。大阪で起きたことが今度は東京でも起きるのだ。
維新の会は「既得権益の打破」ということを選挙で強調してきたが、その本当の目的は「打破」ではなくて「獲得」だったのである。たとえば八尾市で造園業をやっている「翠宝園」という会社が大阪城公園で樹木の伐採を行なっているそうだ。大阪維新の会の府会議員である前田洋輔の「職歴」にはかつて松井一郎が社長を務めていた「大通」とこの「翠宝園」が出てくる。「大通」というのは住之江競艇場の照明・電気設備関係の工事・補修を一手に請け負う企業で、前田は松井の元秘書である。大阪のさまざまな公共事業はこのように松井一郎の利権につながるものが多いのである。
泉北高速鉄道を海外のハゲタカファンドに売り飛ばそうとしたことがあった。そのハゲタカファンドからどれだけのゼニが還流する予定だったのかはわからないが、南海電鉄が落札してくれたおかげで堺市民は被害を受けずに済んだのである。ちなみに維新の会は府議会でそのハゲタカファンドへの売却案を支持した。それを阻止できたのは堺市選出の維新議員の一部が造反して反対票を投じたからである。(維新にとっての利益であっても)市民にとって不利益になるような案には賛成できないという至極まっとうな理由で普通の議員は反対したのだが、維新の会は最後までごり押しで自分たちの案を通そうとしたのである。
現在の堺市長はその時に造反せずに市民への不利益を選んだ側であることもついでに明記しておきたい。こいつは市民の味方などではない。ただの維新の手先であり、堺を維新の会に供物として捧げるためのただの番頭である。ちなみにそのハゲタカファンドは3年後に破産している。おそらくこれは計画倒産という詐欺であるとオレは睨んでいる。そんなうさんくさい連中が維新の関係者なのである。
水道事業の民営化の裏には、オリックスや竹中平蔵という連中の利権が存在している。それらは決して市民の利益のために行われるのではない。図書館や公園を民営化することで何が起きたか。佐賀県の武雄市では市民の税金がTUTAYAの売れ残りの本を購入するために浪費されたことを忘れてはならない。
どんどん民営化することは市民サービスが低下するだけではなく、公務員という安定した職業が減らされることも意味するのだ。採用試験を経てその地位を手に入れた優秀な人が市民のために奉仕するというこれまでの日本が築いてきた仕組みを否定することなのだ。どうしてそんなものを支持する馬鹿が多いのか。
大阪の被害をこれ以上広げてはならない。大阪だけでなんとか食い止めないといけない。そして今、犠牲になっている大阪の人間は目覚めないといけないのだ。維新の会の本質をちゃんと見抜き、彼らの目指す社会が決して人を幸福にする社会ではないということを。税金は市民のために使われるべきものである。竹中平蔵に貢ぐためにあるのではない。
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