2020年09月27日(日) |
『半沢直樹』のメッセージ |
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大人気ドラマ『半沢直樹』続編が終了した。堺雅人演じる半沢直樹が、柄本明が演じる政界のドン箕部幹事長に対して果敢に戦いを挑み、そして叩きのめすという痛快なストーリーである。マスコミが集まった会見の場で半沢は箕部の不正を暴露しそして堂々たるスピーチを行う。
半沢は記者たちに向かって「今この国は、大きな危機に見舞われています。航空業界だけではなく、ありとあらゆる業界が厳しい不況に苦しんでいる。それでも人々は、必死に今を耐え忍び、苦難に負けまいと歯を食いしばり、懸命に日々を過ごしている…」と語りかけ、そして箕部に「この国で懸命に生きる人に、心の底から詫びてください!」と一喝。前回の宣言どおり千倍返しを実現し、箕部に土下座させる。このスピーチを視聴者たちはどのように受け取っただろうか。
今わが国は「コロナ禍」という大きな危機に見舞われている。そして売り上げを失って廃業する企業や、仕事を失った人たちがたくさん生まれている。それでも人々は必死に前向きにこの危機を乗り切ろうとしている。それなのに政治家はどうか。今の日本の政治家の中に本当に国民の心に寄り添って必要な政策を考えてる人がどれだけいるだろうか。
選挙のことだけを考えて政党が離合集散し、解決を急がないといけないさまざまな重要な課題は放置され、感染拡大がやまない中で「Go to Travel」のキャンペーンは強行された。昨年の台風の被害がまだ復旧できていないのに九州を水害が襲った。まだ多くの人が避難生活を続けている。そして医療機関の中には減収のためにボーナスをカットしないとやっていけないところも出ている。国が本当に守らなければいけない人たちがたくさんいるのに、実行される政策はそうした国民の方を向いていないのである。
日産自動車に対する巨額の融資には政府保証がつけられた。もしも日産がこのまま破綻してしまえばその債務は国民の税金で穴埋めするということになる。会長が詐欺容疑で逮捕されたジャパンライフからは多くの政治家が政治献金を受けていた。老人たちがだまし取られた2100億円からかなりの金額が政治献金という形で政治家にわたり、詐欺商法の広告塔には安倍晋三夫妻の写真が使用され、会長は「桜を見る会」にも首相枠で招待されていた。50年間詐欺商法一筋に生きて生きたオッサンは、自民党と持ちつもたれつの関係で78歳まで詐欺人生を生きたのである。そういう犯罪のゼニを受け入れてきた自民党はヤクザとどこが違うのか。
オレは政治を金儲けの手段としか考えてない政治家どもに向かって言いたい。半沢直樹と同じことを言いたいのだ。「この国で懸命に生きる人に、心の底から詫びてください!」と。
民間の多くの企業が減収のためにボーナスをカットすることを発表している。それに合わせて国家公務員のボーナスも削減されるという。しかし、国会議員の報酬は満額支給である。選挙違反で逮捕されていても、汚職で逮捕されていても満額支給である。さまざまな問題が山積してるのに国会は開かれずに議員たちは夏休みを満喫していた。そうして働いていなくても高額報酬が保証されている議員と違って、多くの国民は減収分をカバーしようとして必死で働いているのである。こんな理不尽なことを放置していてもいいのか。国会議員や官僚というのは国民のために奉仕するのが仕事ではないのか。どうしておまえらは国民から搾取することしか考えないのか。国民は政治家や官僚の奴隷とでも思ってるのか。
デフレの中で増税すれば庶民の生活はどうなるか。そういう経済学の初歩的な知識も欠如した馬鹿どもが政策を立案して実行している。この国はもうオシマイだとオレはあきれている。国家としての滅びに向かって突き進みながら、政治家は何も対策を立てられず、そして国民はそんなクズ政治家どもに投票するか、すべてをあきらめて投票にも行かずに静かに滅びを受け入れている。それが今の日本の姿である。
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