2020年09月28日(月) |
スガノミクス(所得半減計画) |
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かつて首相だった池田隼人は「所得倍増計画」というのをぶち上げ、実際国民の平均給与は数年で二倍になった。インフレは進んだが、それ以上に給料が上がったので人々の暮らしは豊かになった。その池田隼人の宿敵が岸信介であり、その孫が安倍晋三である。
安倍晋三が勧めたアベノミクスの中味は実は国民貧困化政策だった。株価を上げて企業や金持ちを豊かにして、そのおこぼれが下層階級にも回っていくというトリクルダウンは全く実現せず、それどころか豊かな層は下層階級を搾取してますます豊かになって階級格差が広がったのがアベノミクスの実態である。非正規雇用は増え続け、竹中のような口入屋が巨額の利益を上げることとなった。非正規雇用から正規雇用に切り替えないといけないというルールを中途半端に作ったことは逆に雇い止めを生んで非正規雇用者の不安定さの拡大にしかならなかった。
こんなルールを作れば狙いとは逆にこんなことが起きる・・・というのは賢い人間にはすぐにわかるわけだが、官僚どもが無知な頭脳でそのような実態を作り出してしまったとは思わない。彼らも実はその欠点を熟知しつつ、国民の中に階級格差を作り出すことを是認していたのだとオレは思っている。
安倍晋三のアベノミクスをさらに発展させ、増税によって民から搾り取り大企業や金持ちを優遇し、国民を分断して支配するという政策をオレはスガノミクス(所得半減計画)と呼びたい。国民の大多数を年収300万円以下の貧しい階級に固定し、竹中平蔵のプランを採用して年金や生活保護をすべて廃止して毎月7万円のベーシックインカムを国民に恵んでやるというのがスガノミクスの最終型である。
デフレになったのはなぜか。大企業が内部留保や役員報酬ばかり増やして給与を上げなかったからである。若者が貧しくなったのはなぜか。大学や専門学校進学者の3〜4割が奨学金を借りていてその返済に追われているからである。どうして奨学金を借りているのかというと、世帯年収500〜600万円の中間層が貧しくなったから子の学費に回せる資金が減ったからである。そして子どもの数を3人から2人、2人から1人と絞って集中的に投資しようとしたために少子化が加速した。
バブル崩壊後の世の中の流れをオレは見つめ、そして次にどうなるかをずっと予測してきた。悪い予測はことごとく当たった。少子高齢化はますます進んだ。人口に占める65歳以上の高齢者の比率は28%であるという。4人に1人が高齢者という社会になってしまったのである。どうしてこうなったのか。それはすべて高齢者のための政治を自民党が一貫して行ってきたからである。
スガノミクスを阻止する方法はただ一つ、選挙で自民党を大敗させることである。しかしそれは困難だ。おそらく近々行われる総選挙では自民党が「携帯料金値下げ」という公約で大勝利するだろう。枝野はそれに対抗する政策軸を持っていないのである。どうすれば自民党に勝てるのか。オレはいくつかプランを持ってるがそんな大勝負ができる政治家は野党には誰もいない。
次の選挙で自民党は圧勝し、腐敗した政治はそのまま正当化されて官邸による官僚支配は確立する。首相やその側近に逆らえない官僚たち、正義を貫けない裁判官たちによるモラルハザードの暗黒時代がこれからも続くのである。オレはそんな情けない国で暮らしたくないのである。もう日本を見捨てて海外移住しかないのだろうかと思うのである。
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