2020年08月16日(日) |
ヤクが切れた・・・・ |
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オレはある薬物に頼って生きている。その薬を飲まないと禁断症状が出るのだ。おそらく死ぬまでその薬を止めることはできないのである。こんな書き方をするとまるでオレが麻薬中毒の患者であるかのように誤解する方もいるだろう。オレが飲んでいる薬というのはコカインとか阿片とかのようなヤバいものではない。もっと普通のものである。
その薬というのは、10年以上前に十二指腸潰瘍で入院してからオレに出されている「タケプロン」という薬である。十二指腸潰瘍はオレの持病であり、最初に入院したのは29歳の時である。それから何度か吐血や下血で入院しているのだが、2010年の入院を最後にオレはその後再発していない。それはもう10年にわたってこの「タケプロン」という薬を、途中からは少し価格の安いジェネリックの「ランソプラゾール」を飲み続けているからである。
この薬物を入手するためにオレは毎月一回、かかりつけの医院で受診して、処方箋を発行してもらってそれと引き換えに近所の薬局で受け取るのである。しかし、8月7日金曜日の夕方、オレは帰り道に医院に立ち寄ることをすっかり忘れていたのだ。なんと、その翌日からそのかかりつけの医院は一週間のお盆休みに入ってしまったのである。なんということだ。
オレは「ヤクが切れた」哀れな患者として一週間を乗り切らないといけなくなったのである。もちろんお盆の時期に営業している医療機関を探して、そこに自分の持つお薬手帳を提示して処方箋を発行してもらうというのも一つの方法であった。しかし、オレは「たった一週間だから大丈夫だろう」とたかをくくっていた。まさかこんなに苦しいとは思わなかったのだ。
ヤクが切れてオレに出現した症状は「胸やけ」であった。このタケプロンという薬は胃酸を抑える「PPI(プロトンポンプ阻害薬)」のひとつである。胃酸を分泌するプロトンポンプを抑制して胃酸の分泌を抑えるので、胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎など胃腸障害全般の治療に使われ、胃痛や胸やけを抑える作用もある。その胸やけを抑えるため、オレはとりあえずドラッグストアで買えるような市販の胃腸薬を買って耐え続けたのである。全然とまではいかないが、あまり効かないのである。かといって、決められた容量以上に飲むわけにもいかず、ただひたすら耐えるしかなかったのだ。
オレはLG21ヨーグルトを飲んだり、温めた牛乳を飲んだりしてなんとか胸やけの症状をごまかしつつ過ごした。とにかく一週間乗り切ればなんとかなる。どうせお盆休みなんだからなんとか耐えようと思っていたのである。しかしそれももう限界だ。今も胸やけの症状に苦しんでいるのである。明日になればかかりつけの医院もお盆休みが明ける。とにかく明日は必ず仕事帰りに診察を受けに行こう。それまでなんとか耐えよう。もう少しでこの苦しみも終わるのである。
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