2020年04月09日(木) |
欲しがりません勝つまでは |
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政府の出した「緊急事態宣言」に対してなんだか戦時中のような気分を味わってるのはオレだけだろうか。自粛を要請しながら、何の金銭補償もない。「耐えろ」「我慢しろ」と精神面だけを強調されても、実際にゼニのない人たちはどうするのだろうかと思うのである。戦時中の「欲しがりません勝つまでは」と同じようなニュアンスをオレは感じてしまうのだ。
食糧も武器弾薬の補給もない状況で戦った旧日本軍は多くの餓死者や病死者を出した。補給や兵站を軽視するのは日本の伝統なのだろうか。ゼニがないと食い物が買えないし引きこもることもできない。家賃も払えない。だったら働くしかないのだが、その働く場所がどんどん閉鎖されていくのである。仕事もなくゼニもない人を誰が救済してくれるのだろうか。
不要不急の業種としてネットカフェ、ホームセンターなどが閉鎖の対象となってるという。オレが想定する不要不急の業種といえば、パチンコ屋、ゲームセンター、居酒屋、ストリップ劇場、映画館、性風俗産業などである。しかし、これらの業種はすべて「そこで働かないと生活できない」という多くの人が存在するわけだ。劇場が閉鎖されたらストリッパーはどこで脱げばいいのか。街中で脱いだら公然わいせつ罪とされるからお金を取って劇場で脱ぐのである。その職業が果たして「不要」なものなのだろうか。オレには何とも言えないのである。食欲、性欲、睡眠欲という3大欲求は人間が本能的に求めるものであるような気もするのだ。
イオンモールに行くと、食品フロア以外は閉鎖されていた。フードコートからは椅子やテーブルが撤去されていた。テイクアウト以外のものはすべてダメみたいである。人が密集して食べるということに該当するのだろうか。外食の好きなオレにとって困った事態である。レストランや食堂はどの程度休業させられるのだろうか。餃子の王将や吉野家、すき家とかはどうなんだろうか。ココイチはやってるのか。丸亀製麺はどうかというふうにオレは自分の入りそうな店が心配になるのである。
親会社のしっかりしてるところは少しくらい休んでも大丈夫だ。しかし、そうでないところはどうか。東京ではタクシー会社がドライバー600人を一斉解雇したことが話題になっている。しばらくの間は失業保険で食いつないでもらって、また状況が良くなれば再雇用するということらしい。これは会社は一切損をせずにコロナを乗り切ろうという作戦なのである。しかしドライバー全員が再雇用されるわけでもないだろう。結局会社側はこの状況を利用して強引なリストラをしただけである。
いずれコロナは収束する。もうすぐ感染者は減っていくという期待があるから人々は絶えている。戦時中の人々は負けるために耐えたのではなくて、いつかは戦争に勝てると思っていたのである。
コロナとの戦いにもしかしたら人類は勝てないのではないか。小松左京の小説「復活の日」では、兵器として開発されたウイルスが世界に広がって人類が滅亡する。最初はそんなことになるとは誰も思っていない。しかし気が付いた時はもう世界であらゆる秩序が崩壊してしまってるのである。
日本人はコロナに勝てないかもしれない。ではどうすればいいのか。感染者がゼロという地域をとことん守り抜くことだ。島根県は幸いなことに感染者ゼロである。いますぐに県境をすべて封鎖して、外部からの侵入を阻むことだ。島根県だけなら食料は自給できるはずである。島根県知事は一刻も早く「鎖県」に踏み切るべきだ。
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