2020年03月19日(木) |
大阪神戸往来自粛せよ! |
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大阪府の吉村知事が、この3連休を前にして「大阪神戸間の不要不急の移動をするな!」という異例の発表をした。大阪における武漢肺炎の新規感染者が減ってきてるのに兵庫は増えているということを受けて、神戸からの人の移動を制限することで新規感染者の増加を抑え込みたいということである。これに対して兵庫県の井戸知事は「大阪の方が危ないでしょ!」という趣旨の発言をしている。大阪・兵庫の知事がお互いを攻撃するという展開になってきたのである。
さて、大阪と神戸、どちらが危ないかというとライブハウスでのクラスター感染を抑え込んだという大阪に対して、老人施設で感染が広がってる兵庫の方が危険な気もするのであるが、これから先のことはわからない。
阪神も阪急もJRも、平常通りの運行なので鉄道各社はこの吉村知事の発言を全く意に介していないことがわかる。それに「不要不急」という表現が実にあいまいである。いったい何が不要不急なのか。通勤や通院のために阪神間を移動するのは「不要不急」には当てはまらないと思うが、男女がデートするために阪神間を移動するのは「不要不急」ということになるんだろう。「この非常時におまえら何やってるんだ!」というふうに受け取られるのである。戦時中のように「非国民」と呼ばれるかも知れないのである。
それでは今は国家の非常時なのだろうか。人口当たりの感染者や死亡者という数字ではイタリアやドイツは大変なことになっている。中国よりもはるかに人口の少ないイタリアの死亡者はもう中国を超えてしまって、今はヨーロッパが主要な感染地域となっているのである。
まだ感染者の出ていない国の中には国境を完全に封鎖して「鎖国政策」を取るところが出てきてもおかしくないし、医療インフラの脆弱な国はそれ以外に国民を守る方法がないのである。台湾のように早期に感染対策が功を奏した国は、今の世界の状況を見て鎖国政策をとってもおかしくないだろう。
安倍晋三首相の「要請」や今回の吉村知事の発言、どちらも罰則規定はなくただ国民の自由意志での協力を求めているのである。オレが恐れるのは「集団意志」である。従わない人に対して「こんな時に遊びに行きやがって!」という攻撃がされることである。オレのような偏屈な人間はそんな攻撃を受けそうな気がする。まあ差し当たって神戸に行く予定はないのだが。
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