2020年02月24日(月) |
コロナ不況がやってくる |
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2月23日、24日の連休、日本中の観光地はどこも閑古鳥が鳴いていた。宿泊施設も空き室だらけで、中国からの観光客が減っただけでなく日本人の多くが「今は旅行すべきではない」と勝手に判断して引きこもっていたのである。
中国では多くの工場が操業停止に追い込まれ、そこで生産されていた部品などが納入されないために生産ラインがストップしてしまった日本の工場も多い。工場が操業していないと、そこで働く人たちの賃金も払えなくなってしまう。いったいこの先どうなるのか。
観光バス業界は中国からの団体旅行者で潤っていた。もっともかなり値切られていたので実質の利益はかなり薄かったわけだが、仕事そのものがなくなってしまって、日本人も旅行しないとなるとどうなるのか。仕事がなくても運転手には給料を払わないといけないし、バスの維持費もかかるのである。この状態が続けば多くの業者が倒産に追い込まれることになる。
経済活動というのは人やモノが移動することで起きるのである。出かけるからそこで土産物を買うし、外食するし、飛行機や鉄道やタクシーにゼニを使うのである。そのゼニが循環することでさまざまな業界が潤うのだ。ゼニがどんどんその持ち主を変えていくというのが「景気の好循環」である。ところがゼニが人と人との間を全く移動しないようになったこの「コロナ不況」によって起きるのは、その逆の「景気の悪循環」である。コロナウイルスによる新型肺炎の感染力はこれまでのMARSやSARSとは比較にならないほど強いのである。日本でももう感染ルートが把握できない形で感染者が増加している。今後次々と感染者の出た学校が休校になり、卒業式や入学式などの行事が中止となって行くだろう。
東京大学は新型コロナウイルスの感染者の受験を禁止した。もしも自分が東京大学の受験生でありながら感染者だとしたら、絶対に隠して受験するだろう。これから起きることは「感染隠し」に他ならないのである。何しろ厚労省がその前例を作ってしまったのだ。「感染者が出ると業務に支障が出るから検査しない」というむちゃくちゃな方針を打ち出してしまったのだ。
政府は最初に取るべき行動を誤った。その結果、日本中で新たな感染者が出てくることになってしまった。もうこの蔓延は食い止められないのである。東京五輪は中止すべきである。早めに代替都市を決めないと大変なことになる。
ロンドンに今回の開催を譲って、東京は2024年にやるということでいいじゃないか。どうして早くその案を出さないのか。感染対策ができないままでどうして世界のアスリートを招待できるのか。もしも選手が感染したらどうするのか。それを100%食い止められないのに、見切り発車しようとしている日本政府は世界の非難を受けるだろう。
五輪開催によって好景気がやってくるどころか、五輪中止による大不況が日本を襲うのである。日経平均は今の半値くらいになるかも知れない。為替に関してはどう動くのかわからないのだが、これから大不況になる可能性が高い日本円が買われるとは思えないのである。
政府は今からコロナ不況に備えるべきだ。そんなこと、あの能なし嘘つき野郎には到底無理なのだが。
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