2019年11月17日(日) |
世界は香港を見捨てるのか? |
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第二次大戦中、ナチスドイツがユダヤ人を収容所に入れて大量虐殺を行っていたのに、世界は戦争が終わるまで何もしなかった。フランスのビシー政権はわざわざユダヤ人狩りに協力していた。杉原千畝以外の日本政府関係者はヒトラーの顔色を窺ってドイツのユダヤ人弾圧を容認していた。それが正しくないことであったことは明らかである。
今、習近平は独裁者としてウイグル自治区では100万人のイスラム教徒を収容所に入れて思想教育を施し、改宗を迫っている。香港では民主化を求める民衆の声を力で押しつぶそうとしている。どうして世界のどの国も声を上げないのか。日本の政治家はこの事実に対して黙っているのか。
香港での民衆弾圧も、ウイグル自治区での宗教弾圧も、トランプ大統領の指摘に対して習近平は「内政問題」だと主張して批判を一蹴した。それは果たして内政問題なのか?どんなひどいことが行われていても、「内政問題」ということで解決されるのか。ナチスのユダヤ人迫害は「内政問題」だったのか。あの時世界の各国はユダヤ人を見捨てて大きな失敗を犯した。その歴史を繰り返してはならないのである。今、中国で起きていることを見過ごしてはならない。中国を民主化して独裁者を政権の座から引きずり落とすために世界が協力することは、真に戦争のない世界を実現するために必要なことである。
今の国連には何の働きも期待できない。中国が常任理事国として拒否権を持っている以上、まっとうな議論がそこでできるはずがない。共産党の一党独裁国家が世界を支配できるほどの経済力を手に入れた結果、そこには一切の批判を受け付けない究極の政治体制が出現してしまったのである。世界のどの国にも止められない状況が発生してしまったのだ。どうやって習近平の世界征服の野望を食い止められるのか。香港の次は台湾、その次はどこにやってくるのだろうか。
デモに参加している香港の若者たちは、敵を道連れにして死ぬという覚悟を決めて戦っている。もしも中国が香港を無理やりに併合しようとするなら、その時は破壊されつくして廃墟になった香港を勝手に占領すればいいと本気で思ってるのだ。自由を求める革命のために自分は死んでもいいとまで思ってるのだ。彼らは自らの命と引き換えに自由を守ろうとしているのである。その崇高な精神に対して、我々はいったい何ができるのか。
天安門事件の時、民主化を求める市民は戦車にひき殺され、中国政府は力で民衆を弾圧した。世界はその事実を黙殺した。それは中国共産党にとっては一つの成功体験なのである。このようにすれば市民なんていつでも黙らせることができるということなのだ。反対派を粛清して政権を維持することは、中国の過去の歴史が繰り返してきたことであり、そんなことは習近平にとっては普通の行動である。
日本の若者は、香港の若者と連帯すべきである。日本でも今、長く続く自民党一党独裁の中で政府腐敗が進行し、「アベトモ政治」という利権まみれの構造が成立してしまっている。森友学園、加計学園、桜を見る会と次々と疑惑まみれの構造が明らかになるたびに文書が焼却されたり改ざんされたりして真相が闇に葬られようとしている。そこには正義など存在しない。そうした利権政治に対して「NO!」と堂々と主張しようじゃないか。選挙に行かない若者たちが決起して政府への反対票を投じようじゃないか。
自民党支持者は有権者のたった14%しかいない。選挙に行かない50%近い有権者たちが真に政治改革を望んだとき、こんな脆弱な基盤の政権は簡単に吹っ飛ぶのである。その時に真に未来を託せるのは、国民民主党や立憲民主党のような情けない野党ではない。これから若者が自分たちの手で作り出すしかないのだ。未来を変えることができるのは、未来を生きることができる若者だけである。
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