2019年09月03日(火) |
若者よ船乗りを目指せ! |
携帯用URL
| |
|
国内航路を往来する内航船の乗組員が人手不足だという。船でしか運べないものを運ぶために国内航路というのは必須のものである。石炭や石灰石を運ぶのは船でしかできないし、小型のタンカーなども多数運航している。ところが船員の高齢化が進んでいて、後継者不足なのである。
船員の労働形態は特殊である。3か月乗船して、一か月休みというのが普通だという。そういうわけでその3か月の連続勤務がなかなかに大変なのである。就職した若者が長続きしないのもそういう労働形態に耐えられないということなのである。
しかし待遇はいい。初任給が35万とかは他の業種ではなかなか得られない。そして船に乗ってる間はゼニを使わずに済む。だから本気で貯めようと思えばうってつけなのである。
今海運業界は人手不足を解消するために躍起となっている。未経験者の転職組を採用するためのさまざまな研修制度を設けたりしているし、輸送するときの運賃の見直しも進められている。船での輸送はCO2の排出量も少なく環境にも優しい。トラック輸送よりもはるかにアドバンテージのある運送手段だからこそもっと増えてもいいのに、現実には人手不足で廃業する会社とかが存在するのである。
ブラック企業で苦しんでいる人や、ずっと非正規雇用を続けてきていて中年になり、結婚もできない状況を打破するためにきちんと正社員として安定を手に入れたい人には本当にうってつけではないだろうか。
世間には結婚しても夫と同居したくなくて実家の方が楽という女性も大勢いる。そういう方にとって、夫が船員になってくれれば3か月は実家に帰っていられるのである。また旅行が好きな人にとっては一か月の休みはとても有意義に使えることになる。
神戸大学には海事科学部という珍しい学部がある。かつてこの学部は神戸商船大と呼ばれる国立大学だったが、神戸大学に吸収されてその一学部となったのである。神戸大学の理系学部の中でもっとも入りやすいということで受験生に知られている。そういう学部を狙ってみるというのも面白いのではないだろうか。もちろん船員は向いていないと思ったら他の企業に方針転換すればいい。海事科学部の卒業生が全員船乗りになっているわけではなく、一般企業に入る方も多い。何しろ神戸大学卒なのである。みんなどんどん受験してみようじゃないか。
←1位を目指しています。
前の日記 後の日記