江草 乗の言いたい放題
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2019年03月28日(木) 世界は帝国主義の時代に回帰した        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan




 トランプ大統領がイスラエルによるゴラン高原の軍事占領による支配を認めた。このニュースは日本ではそれほど大きな扱いになっていないのだが、これがどんな大きなニュースであるのかそもそも日本の政治家や馬鹿マスコミは理解してるのだろうか。

 オレはイスラエルという国家はかなり危険な存在だと思っている。彼らはパレスチナ人と共生しようということなど考えてないし、場合によればパレスチナ人を皆殺しにしてもいいと思う程度に彼らを弾圧してるからである。かつてユダヤ人がアウシュビッツの収容所に送り込まれたという歴史から彼らはいったい何を学んだのか。パレスチナ人をガザ地区に閉じ込め、そこで貧困に苦しむ状況を作り出すことに良心の呵責はないのか、

 ロシアがクリミヤ半島占領後にEUの諸国から経済制裁を受けた。ロシアの軍事行動が明確な侵略行為であると多くの国が感じたから制裁につながったのである。中国が南沙諸島を勝手に埋め立ててそこを要塞化していることにフィリピンやベトナムといった周辺諸国は猛反発した。もちろん中国はそうした反発や批判など聞き入れるわけもなく堂々と基地建設を進めているのである。

 第二次大戦のあと、世界はあの忌まわしい戦争を二度と起こさせないようにするために、武力による領土拡張を行わないという最低限のルールで一致したのではなかったか。日本はアメリカの統治下におかれたが、アメリカに併合されるということはなかった。アメリカとソ連は朝鮮半島をそれぞれ分割して支配下においたが、併合するのではなくて傀儡国家を建設して、いちおう民族自治の形だけは残した。

 それが世界の新しいルールだったはずである。イラクがクウェートに侵攻してたちまち撃退されたのは、イラクに領土拡張をさせてはならないという国際社会のルールが機能したからである。

 しかし、そのルールは少しずつないがしろにされている。中国はブータンとの国境を一方的に侵略して領土拡張しているし、その前には多くの僧侶を虐殺し寺院を破壊してチベットを占領した。もちろん中国政府は公式に虐殺やこの弾圧を認めないが、世界が本気で批判しないものだから調子に乗って今度はウイグル自治区で200万人の住民を収容所に送り込んで強制労働させたり、イスラム教の教えで禁じられている豚肉を食わせてるという。イスラム世界をどんどん侵略するという中国共産党の方針が堂々と表明されているのである。

 今後どんなことが起きるのか。少なくとも武力によって領土拡張するという行為へのタブーが消え去った今、戦争には「領土拡張できる」という実利が伴うということになる。

 ソ連が日本に対して参戦したのは、火事場泥棒的に領土を手に入れようとしたからであり、ヤルタ会談の密約で千島・樺太を取れることが決められていたからである。もっともソ連は北海道の分割占領までもくろんでいたわけで、さすがにそれはぎりぎりのところで阻止できたのだ。9月3日までにソ連が占領できたのは歯舞色丹までである。そうしてソ連が武力で奪い取った土地である以上、彼らが北方領土を返す気がないのはあきらかである。ただ、「返すかも」というポーズを見せるだけで日本から無限にゼニを引き出せるので日本の馬鹿政治家を利用してるのである。

 武力による領土拡張を是とする国際世論はこれからも中国が主導していくだろう。それに真っ向から反対しないといけないはずのトランプ大統領がイスラエルの領土拡張を認めたということは、中国の南沙諸島支配に対して文句は言えないということである。習近平とトランプという世界の二大独裁者はここでおたがいの覇権主義を認め合ったのである。

 中国が台湾に武力侵攻して占領しようとしていることを世界は阻止できるのか。トランプ大統領はイスラエルの領土拡張はOKで中国はダメというダブルスタンダードで考えてるだろうか。否である。世界中で武力による領土拡張がOKとなれば、これはアメリカの軍産複合体にとって大きなビジネスチャンスだからだ。

 世界の多くの国がゼニをつぎ込んで、人を殺すための道具をせっせと生産している。自民党議員の中には武器製造を可能にすることで製造業の景気を良くしようと考えてる馬鹿もいる。そうした世界の流れに抗して正義を叫ぶ国に日本はなってほしいのだが、まず安倍晋三という馬鹿がトップにいる限り無理である。
 


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