2019年03月18日(月) |
誰が本当の侵略者か? |
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ニュージーランドでモスクを襲撃して銃を乱射した馬鹿は、移民が白人社会を侵略してるという声明を出している。その侵略からニュージーランドを守るというのがそのテロの理由らしい。この容疑者が本質的に馬鹿なのは、侵略者というのが実は白人であるということに気づいていないことである。テロは愚かな行為だが、その行為の動機がこのような無知な思い込みからきていることにオレは深く絶望する。そしてそういう思い込みが生まれる原因は「白人こそが世界をダメにした元凶」であることが周知されていないからだということをオレは主張したいのである。
豊田有恒のSF小説「モンゴルの残光」は、チンギスハンの末裔である蒙古民族(黄色人種)が世界を支配している世の中が描かれていて、ひどい人種差別にあえぐ白人がタイムスリップして歴史を改変するという物語である。その歴史改変の結果、モンゴル帝国は滅び、白人が世界を支配してアジア人やアフリカ人が差別されている時代になってしまうという現代史を皮肉ったストーリーである。
もしも白人という困った人種がこの地球上に存在しなかったら、アフリカからの奴隷貿易も行われなかっただろうし、インカ帝国の侵略と虐殺も起きなかっただろう。キリスト教は南米では侵略の道具として使われたのである。白人は常に自分たちの祖先の悪徳について自己批判して内省的であれとオレは思うのである。
かつてニュージーランドやオーストラリアには白人なんかいなかった。狩猟や農耕をして原始的な暮らしをしていた人々から一方的にその土地を奪い、抵抗する者たちを虐殺したのはそこにやってきた侵略者の白人である。イギリスはオーストラリアを流刑地にしたのである。どういう人たちがそこに入植してきたかは想像できるだろう。侵略者の白人は一方的に住民の土地を奪い、タスマニア島では住民を動物のようにハンティングの対象にして虐殺した。単なる娯楽として住民を殺したのである。イギリス人は原住民のアボリジニを人類以前の類人猿とみなす差別的な考え方を持っていた。オレに言わせればそんな虐殺ができる白人の方がはるかに性根の腐った劣等民族である。オーストラリアやニュージーランドの学校ではきちっと自分たちの黒歴史を教えてるのだろうか。きっとまともに教えていないからこんな馬鹿なテロリストが出現するのだろう。
虐殺者がその行為を絶対に正当化してはいけない。常に人類の愚かさを謙虚にとらえて反省すべきなのだ。原爆投下を正当化するアメリカ人はクズである。この世に正しい虐殺など一つも存在しない。
移民との衝突というのはこれから日本でも起きるだろう。自分の利益しか考えてないクソ政治家が多数だったことで伝統的な日本社会は滅びつつある。そこで新たな居住者となるのが移民であることは疑いの余地がない。それを「侵略」と感じる人もいるだろう。共生していくことは果たして可能なのだろうか。
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