2019年02月13日(水) |
レオパレスという悪徳商法 |
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「レオパレス21」の物件で施工不良が見つかった問題の発端は手抜き建築を告発するテレビ東京制作の番組だった。この番組が話題になって、そのうちに本社も知らんぷりはできなくなって今回の公式発表につながったのである。しかしあくまでウソをつきとおしたいのか、この手抜き建築が会社ぐるみの犯罪であったことは隠して、「現場の判断」だったことですませようとしている。記者会見に出てきた社長がいかにも悪人顔だったことは別にして、一連の手抜き工事は実は社長や幹部の指示であったことは間違いないとオレを含めて多くの人々は確信しているわけである。
いつから日本の企業はこんなに劣化してしまったのだろうか。品質管理の点で世界に誇れるはずだったものが、次々と発表される不正の数々、いつのまに日本企業はこんなにダメになってしまったのだろうか。まじめにやってる会社の社長は激しい怒りを感じていることだろう。
オレはレオパレスの悪徳商法のことを、稼ぐことにどん欲になりすぎててそれ以外のものをすべて犠牲にしたクソ企業の末路だと思っている。安くてよい品質の賃貸住宅を供給すれば一人暮らしの学生も快適に過ごせるし、居住者の満足はオーナーの満足にもつながるのである。しかしレオパレスは「劣悪な居住環境の賃貸住宅を大量に供給し、手抜き工事で建設費からゼニを抜いてオーナーの利益をも奪い、問題が起きても責任逃れする典型的なクソ企業」だったのである。こんな企業が生き残ってはいけないのである。
いつから日本の企業経営者はこんなクソになってしまったのだろう。バブル崩壊以降の失われた30年というのは、このようなクソ経営者がはびこって良心的な企業が駆逐され、そしていつのまにかほとんどの日本企業がクソになってしまっていたという流れである。
オレが大学生だった頃、京都には「貸間」という文化がまだ残っていた。縁側から出入りするその部屋には風呂はなく、居住者は銭湯に通っていた。一か月5000円とか8000円という低廉な家賃で住むことができたのである。京都大学吉田寮の寮費は当時は月100円だった。今は2500円もするのだから25倍である。さまざまな物価が値上がりしたが、さすがに25倍になったものはないだろう。
一人暮らしの若者にとって、家賃というのは出費の中で学費に次いで最大のものである。時給1000円程度でバイトしてる若者が、家賃7万とか8万の物件に入ってしまえばそれこそ食費にはほとんど回せないことになる。そういう若者のために行政は家賃2万円程度の良質な物件を供給すべきだと思うのだ。築古の公営住宅とかならそういう家賃でも貸せるはずである。
家が大量に余ってるのに、そこには市場原理が働かなかった。おそらく電通とか政治家の圧力とか、さまざまなものがウラで動いていたのだろう。もしも家賃が値崩れすれば亜新築住宅もタワマンも何もかもが値崩れする。それを阻止するためには家余りの中でも永遠に新築住宅を供給し続けなければならなかったのである。そしてゼニのない若者はレオパレスのようなひどい賃貸に住むしかないように仕向けられ、オーナーはその欠陥物件を建てるためのゼニをぼったくられたのである。
コンビニ経営にしてももうかるのは元締めだけだ。今の日本にはこんなにひどいビジネスモデルばかりがあふれている。どうして日本はここまで劣化してしまったのだろう。政治家もあきれた失言をする馬鹿ばかりである。首相がそもそも字も満足に読めないレベルの無教養な馬鹿である。「云々」を「でんでん」と読むのだから話にならない。
このまま馬鹿国家として日本が沈没していくのをオレは悲しく眺めるしかないのか。日本をなんとかするにはオレはもう年を取りすぎてしまったのである。
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