2019年01月27日(日) |
生活保護議論の先にあるもの |
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生活保護費が少しだけ減額になるということで、実際に生活保護を受けて暮らしている人たちが窮状を訴える記事を読んだ。一つは一人暮らしのおばあさんが年金だけでは足りないので生活保護をもらっていて月11万円ほどで生活しないといけなくて、食費を一日1000円以内にするために苦労しているという記事。もう一つは子供二人を抱えたシングルマザーで持ち家ありの方が、月21万円の保護費では苦しいというものだった。
ヤフトピにあったその記事のコメント欄には、記事で取り上げられた人に対して抗議する内容がたくさん並んでいた。その論調はほとんどが「働かないでもらえてるのに何を贅沢な!」というものだった。
つつましい生活とはどんな生活だろうか。実際に食費はどれだけあれば十分なのだろうか。たとえばオレが「自分の食費を一日1000円以内でまかなえ!」と言われたら、オール自炊にしたらなんとかなるだろうと思う。米は20キロで4000円くらいで買えるが、1キロ=約7合だから一日に3合食べるとして約47日分ということになる。主食のコメをそれだけでまかなえるのだから、あとはどんなおかずを買えばいいか考えればいいのである。
スーパーで豆腐を買うと3パックで88円、毎食ごとに豆腐をつけることもできる。トップバリューのカレールーは一箱で120円ぐらいだった。これで一人分のカレーは4回作れるので一回当たり30円くらいである。将来オレが一人暮らしの老人になったとしても、仕事する必要がなくなって一日中家にいるのなら食事の支度の時間も十分に取れるし、自分でご飯を炊いておかずを工夫することで十分にやっていけるのである。週に一回牛肉を食うことだって可能である。それで全然問題ないのである。
子どもを二人抱えたシングルマザーの方が、子供のおけいこごとに月3万円と書いていたのだが、そんなことをする時間があるなら学校の勉強をしっかりさせればいい。貧困から脱出するために一番役立つのは学力である。公立高校から国公立の大学に進むという進路ならお金もそれほどかからずに済むし、生活保護受給世帯ならば授業料免除なども申請すれば受けられる。私立の高校や大学に行くなんて贅沢を考えるのはそもそも間違ってるのである。
使えるお金の中でやりくりできない人の多くは、使わなくてもいいところに無駄なお金を使っている。たとえばタバコ代とかパチンコ代である。収入の少ない世帯ほど喫煙率が高く、パチンコ屋に来たり宝くじを買う人たちはたいてい貧しい人たちである。宝くじなんて期待値を考えれば買った瞬間に半分以上損しているわけだし、パチンコは貧民からの搾取の道具である。
きちっと小学校や中学校で勉強しなかった結果偏差値の低い公立高校に入れば、そこではやる気のない進路指導教員が生徒をどんどんFランク大学に行かせる。貧困の再生産の仕組みの中に組み込まれてしまうのである。その貧困から抜け出す方法というのは、きちっと学力をつけて成績上位になることしかないのだ。教室での授業をきちっと理解し、宿題を完璧にこなし、先生の話を聞き洩らさずに集中することがそんなに困難なことだろうか。
何もトップレベルの進学校で成績上位になれと言ってるのではない。たかが小中学校で成績上位になることなんて、まじめに努力すれば誰にでも可能なことであるとオレは思うのである。それだけで公立高校の上位校、少なくとも学区内の2番手くらいまでの学校には入れる。後は確実に現役で国公立大学に入れるように進学した高校の中でがんばればいいのである。努力によって誰もがそのチャンスを得られると思うのだ。生活保護を受けることができて、学ぶチャンスをもらった以上それを活かすのは自分である。
生活保護を受給できた家庭に育った人は、社会が自分に与えてくれたチャンスをしっかりと活かして、次は自分が納税者となって誰かを助ける側になってほしい。あなたたちが主張すべきは受給できる保護費の少なさではなくて、社会への感謝ではないかとオレは思うのである。受給者が増えたから一人当たりの金額が削減されているわけで、相互扶助の考え方からすればそれは仕方ないことである。
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