2019年01月21日(月) |
センター試験改革試案 |
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大学入試センター試験が終わった。オレが受験生だった1979年に共通一次試験が導入されてから、今のセンター試験に至るわけでもう40年近く継続しているわけだが、2021年には新テストが導入されて現行のセンター試験が廃止されるという。そもそも今のセンター試験に何の問題があるのだろうか。オレはそれが知りたいのである。
現行のセンター試験の問題は驚くほど易しい。もっとも受験生全体のレベルが低下したのでこのやさしい問題でも平均点は約6割である。受験生が50万人を超えるということは、かなりレベルの低い全く勉強していない高校生も大勢受けるわけで、それで平均点が6割もあるということはもうどうしようもなく易しい問題なのである。
オレは現行のセンター試験をそのまま維持して、「大学入学資格試験」とでも名称変更するのが望ましいと思っている。そして、得点率6割というのを一つの目安にして、その点数に届かない者には大学入学資格を与えないことにすればいい。そうすれば日本の大学のレベルを劇的に上げることができて、大学教育に値しない多くのFランク大学を廃校に追い込めるのである。
もっとも加計学園のグループ校のようなFランクの私立大学の側は一種の貧困ビジネスなので、奨学金という借金を背負った貧民が大勢入ってきてくれないと困るし、そもそもそうした受験生は基本的にセンター試験6割には届かないレベルなのでオレの提案を受け入れれば入学者がいなくなってしまうのである。
教育機関としては意味のない大学を設置して、そこに国からの補助金を流し込み、遊びに来る学生からも授業料を巻き上げ、利益の一部を政治家に還流させるというビジネスモデルが存在する。Fランク大学では多くの教員が非正規雇用でワーキングプアの状況で働かされている。研究成果もあげられないし、学力の低い学生の多くは学び以前の問題を抱えている。そうした不毛の状況を劇的に改革するのが「大学入学資格試験の導入」である。センター試験の受験資格から「高校卒業見込み」というのをとっぱらうことで、不登校や中卒であっても大学を受験するチャンスが生まれるのだ。
高得点者には奨学金支給制度を設ければ社会人で仕事をやめて大学入学を目指す人にもチャンスを与えることができる。何よりも日本の大学教育の底上げを果たせるのだ。多くのFランク大学を廃校にすることでそこに無駄につぎ込まれてきた補助金を、優秀な学生の集まる偏差値の高い大学や、個性的な学びの場である地方の国立大学に回すことができるようになる。オレが文部科学大臣ならばこうした改革案を発表して国民の支持を求めるだろう。
どうしてセンター試験の成績優秀者を実名で発表しないのか。その年度の試験でもっとも得点率が高かったということは名誉なことではないのか。スポーツの世界で金メダルが与えられるように、受験生にも金メダルがあってもいいと思うのである。田舎の貧しい家に生まれた若者が、塾にも通わずコツコツと自学自習してセンター試験得点日本一で金メダルを目指すということこそがジャパニーズドリームではないのか。あるいは灘や開成といった進学校が「今年の金メダルはわが校から!」と競争することは、野球で甲子園での優勝を目指すこととどこが違うのか。
日本の学校を出ていない外国人にもセンター試験の受験資格を与えればいい。もちろん問題は日本語のままでいい。そこで基準を満たした者は無条件に日本の大学に進学する資格が与えられ、高得点者には日本で生活するのに十分な奨学金が与えられるということになれば、ベトナムやインドネシアの若者の中には日本の大学を受けるために頑張る者が大勢出てくるだろう。アメリカやヨーロッパの「日本好き」な若者もチャレンジしてくるかも知れない。
現行の大学入試センター試験は非常によくできた制度である。この制度を活かしたままでよりよく日本の国益につなげることこそが、日本の将来のために必要なのである。オレの提案に耳を傾けてほしい。
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