2018年11月26日(月) |
なぜポルシェなのか? |
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阪神高速道路で11月25日正午過ぎ、追突事故が起きた。オレはその記事や見出しにとても違和感を覚えたのである。オレが読んだのはこのような記事であった。
兵庫・尼崎市の阪神高速道路で、ポルシェに追突されたトラックが横転し、トラックを運転していた男性が死亡した。25日正午すぎ、尼崎市の阪神高速神戸線の上り車線で、トラックにポルシェが追突し、そのはずみでトラックが横転した。この事故で、トラックを運転していた兵庫・明石市の会社員・手槌一郎さん(70)が、頭を強く打ち死亡した。ポルシェを運転していた50歳の男性医師が、重傷で病院に運ばれたが、命に別条はない。
警察は、当時、ポルシェがスピードを出しすぎていなかったかなど、事故の原因をくわしく調べる方針。
まず、どうして追突したクルマは「スポーツカー」や「乗用車」ではなくて「ポルシェ」という固有名詞なのか。これがレクサスやプリウスなら書くのか。きっと書かないと思うのである。老人のブレーキ踏み間違い事故はプリウスが多いのだが、残念ながらそのような事故の時に「プリウス暴走」などという見出しに遭遇することはない。そう考えた場合、この見出しには明らかにポルシェに対する悪意が存在する。このような報道姿勢に対してポルシェの日本法人は抗議すべきではないのか。
次にオレが感じたことは、追突されて死亡した男性の年齢や名前が記事に実名で報道されているのに、加害者であるポルシェのドライバーの名前が公表されてないことである。普通は交通事故の場合は実名報道されるものではないのか。ましてこれは死亡事故である。どうして実名報道しないのか。車種までわざわざ書いてるのに、名前を出さないというのはなんらかの理由が存在するからなのだろうか。
追突しておそらくはポルシェよりも車両重量の大きそうな前のトラックを吹っ飛ばし、自分もかなり離れたところで大破するという事故の状況から考えて、相当な高速でこのポルシェは暴走していたはずである。しかし、阪神高速神戸線の制限速度は60キロなのだ。そこでおそらくは150キロ以上で走っていたと思われるこの暴走ポルシェには「危険運転致死傷罪」が適用されるべきではないのか。それだけの重大な事故でありながらなぜ匿名なのか。名前を出したら何か不都合でもあるのか。それもオレは納得できないのである。
オレは暴走などしないし、そもそも阪神高速のような交通量の多い道路で暴走などできるわけがない。だからオレがこのような事故を起こす可能性は限りなく低いのだが、もしもオレがこのような事故を起こしてしまった場合は必ず実名報道されるだろう。それはオレが「教員」という職業だからだ。
きっと世間では「教師のくせに暴走してるのかこのくそ野郎め」というふうに受け取られるわけで、必ず職業と名前がセットで暴露される。公務員でも同様である。しかしこの事故の50代医師は名前すら出ないのである。出たのはポルシェに乗ってるということと年齢だけなのである。
この見出しを書いた人たちにオレは訊いてみたい。なぜ「ポルシェ」なのかと。そしてもしもオレが事故を起こして加害者だった場合はちゃんと「軽自動車」と書いてもらいたいのである。絶対に車種は書いてほしくないである。
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