2018年11月23日(金)

日産自動車を日本に取り戻せ！

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　日産自動車が守銭奴ゴーンを追放した今回のクーデターをオレは支持している。ルノーの約６５００億円出資を受けて日産は再建できたが、どうしてたかだかその程度の出資を日本の銀行は出せなかったのか。有利子負債が２兆円を超えていたと言うが、これほどの大企業を守れないとしたらそれは政府の失策である。そのたった６５００億円のために日産はルノーの財布とされてしまったのである。

　日産は高配当で知られている。一株あたりの配当金は５７円である。現在の株価は１０００円を割ってしまったので実に６％近い配当利回りなのである。なぜそういうことになっているかというと大株主のルノーに上納するためである。発行済みの株式数にこの５７円を掛けると、配当金の総額は２４００億円を超える。そのうち４３％がルノーのところにもたらされるのだ。たった６５００億円支援しただけで、ルノーは毎年１０００億円以上の上納金を受け取ってるのである。実際のところ日産はルノーの金づるにされているのだ。今の体制が続く限りこの状況は変わらないのである。ゴーンを追い出し、ルノーとの提携関係を見直して、少なくとも今のようにゼニをほとんど吸い上げられるという関係は解消しないといけないのである。そうしないと日産には未来がないのだ。

　電気自動車の開発において、日産は日本で一番先行している。中国がすべての自動車を電気自動車にすることに成功すれば、そこで大きなシェアを獲得することによって日産の売上高は飛躍的に上昇するだろう。今の自動車業界の中で一番大きな将来性を持つのが日産なのだ。トヨタはプリウスがあまりに成功したことで次の一手が遅れてしまった。トヨタにとってのドル箱を失いたくないあまり、日産に出し抜かれたのである。

　今から４０年近く前のことだ。オレはまだ大学生の頃に日産が近いうちに崩壊することを予言した。京大工学部のサイクリング部の先輩は「技術の日産が崩壊するなんてありえない！」と答えたが、オレは当時発売されたバイオレット三兄弟のあまりのダサさに「こんな情けないダメな車を平気で送り出せる日産の経営陣はみんな馬鹿ですから、こんな会社はつぶれます」と断言したのである。

　オレの予想通りバイオレット三兄弟（バイオレット、スタンザ、オースター）は全く売れなかった。そんな不人気車が存在したことさえ知らない人がほとんどだろう。そして人気車だったはずのスカイラインでさえもモデルチェンジのたびにダサくなった。流麗なスポーツカーだったフェアレディＺは、いつのまにかマッチョなデブになった。奇跡的にカッコ良くて売れたＳ１３型シルビアも、お馬鹿なモデルチェンジで瞬く間に不人気車へと変貌した。日産にはまともなカーデザイナーがいなかったのである。そのデザインを「アホか！」と一蹴できるような社長もいなかったのだ。売れる車を失った日産は経営危機になり、その後コストカッターのゴーンを迎えて、工場を閉鎖して社員と下請けを切り捨てて再生した。もしもオレが日産の経営者なら「売れる車を出す」というまっとうな方法で再生できただろう。オレにはそのクルマが売れるかどうかを正しく予想できる能力があるからである。「こんなクルマを出しても売れるはずがない」ということを判断できなかったお馬鹿な経営陣の無能さ故に、カルロス・ゴーンというただのリストラ屋に最終的には頼るしかなかったのである。

　ゴーンを脱税や特別背任などで刑務所にぶち込むことができれば日産自動車を日本に取り戻すチャンスが生まれる。増資してルノーの影響力を薄めし、配当を思い切り下げればこれまでルノーに吸い上げられたゼニを取り戻すことが出来る。もっとも株価は大きく下がるだろう。しかし、日本人の手に日産自動車を取り戻すことできちんと収益を上げられる体質に生まれ変わらせれば、株価は再上昇するだろう。

　オレは日産自動車の今後の成り行きに注目している。ただ、東京地検の今回の動きにはあきれている。おまえらが本当に捕まえないといけないような巨悪が安倍晋三の周囲にいくらでもいるだろう。日本の司法は本当にカスである。いつまで経っても世界の笑いものである。