2018年10月02日(火) |
五島列島の危機を救え! |
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長崎、佐世保と五島列島を結ぶ五島産業汽船は10月2日、突如として全航路で船の運航を停止した。資金繰りが悪化し経営破綻したとみられている。従業員は同日までに解雇された。離島の生活や経済を支える重要航路は突然運航がストップしたのである。どうしてこのような事態になるまで放置されたのだろうか。離島航路という公共インフラを確保することは過疎の離島を守る上で欠かせないことであり、これこそ税金を投入してでも守るべきものである。
どうして突如倒産することになったのか。五島産業汽船は8月中旬に1回目の不渡りを出していた。10月1日に2回目の不渡りを出してしまって銀行取引停止処分になったためにこの突然の倒産となったのである。
この五島産業汽船の昨年の利用者数は、長崎−上五島10万9500人、佐世保−上五島5万6800人。昨年5月に開設した佐世保−五島は8月までに約3万人が利用したという。それが採算ラインからみてどれだけ足りないのかがわからないのだが、少なくともJRのローカル線の鉄道などよりもはるかに利用されていることはわかる。海の上だからバスや自家用車では代替不能なわけで、島民にとってはこれは死活問題である。
どうしたらこの航路を守れるのか。そのためには支援のための募金を集めたり、元島民の人で東京や大阪に出ている人が寄付したり、観光客を大量に誘致して船に乗ってもらうなどの対策が考えられるのだが、とにかくじゃんじゃん乗ってもらうしかないのである。
オレが中国の政府要人ならこのような事件は絶対にチャンスだと思うだろう。支援を申し入れて五島産業汽船の経営権を乗っ取り、それを足掛かりにして五島列島にたくさんの不動産を所有し、中国人居留地を作ってしまって一気に島を乗っ取ってしまうのである。そうならないためにも、五島列島の主権は守らないといけないのだ。ただの離島ではない。もう海の向こうは中国なのである。尖閣諸島のように人が居住困難な小島ではなく、かなりの面積の立派な島々である。その危機に対して政府は何もしないで見ているだけなのか。どうして積極的に支援しないのか。公共インフラであるともいえる離島航路を守るために運転資金を無利子融資するとかの援助ができなかったのかとオレは残念に思うのだ。
日本の過疎地域はこれから急激に人口が減少して崩壊していく。もう田舎には老人しかいないのである。オレの父の実家がある和泉市の田舎の家の周りも老人だけの世帯ばかりになってしまっているのである。泉北高速線の和泉中央までクルマで10分くらいで出られるような便利な所でさえも急激に限界集落化しているのだ。住む人が亡くなったら先祖代々の家をどうやって守れるのか。いや、もう守れなくなってしまった家がいっぱいあるのである。そうして無人になって廃墟ばかりになった集落を今後どうしていくのか。人口減少時代にあって、日本は大きな危機に立たされているのである。
いずれ廃墟になっていく山村や離島の村をどうしたらいいのか。移住を促進するにも少子化で若者はもういないわけで、そこに住んでくれるのはリタイアした世代ばかりである。人口増加にはつながらない。だったらそこに難民を受け入れたらどうか。オレはそれも一案だと思っている。日本の山村に移住してくれるという希望者を募集して、難民認定の条件を思い切って緩和するのである。もうここは思い切って山村の廃村地域に「シリア村」「ロヒンギャ村」「クルド村」というふうに居住区を作ってしまえばいいのだ。そこで農業をしてもらったりして定住を促進し、自治区として認めてしまえばいいのである。ついでにチベットやウイグル自治区からの移民をどんどん受け入れて、中国の人権侵害をアピールすればいいのである。日本がそうして国内に難民自治区を次々と設置すれば、対外的には「国際貢献」としてアピールすることができる。また国内向けには「過疎対策」をしていることになる。一石二鳥の政策じゃないか。
五島列島にも外国人の定住を促進させればいい。しかしそこにはできればキリバスとかフィジーとかのような南太平洋の島国の方に来てもらえばいい。地球温暖化による海面上昇で国土を失う可能性のある国家のために、島ごと離島を提供すれいいのだ。その島に地主がいるなら補償金を支払って、国内自治区として住民自治を認める形で難民の島を作ればいいのである。
どうして田舎が衰退したのか。それは政策上の過ちである。かつて集団就職で出てきた若者たちにはきちんと帰るべき田舎があった。田舎に実家が存在することが大切な社会保障システムになっていたのである。失業とかで生活できなくなった時に帰るべき田舎があることでいきなり生活保護受給者にならなくて済んだのである。田舎が消滅して多くの人々が帰るべき場所を失ったことは大きな社会的損失だったのだ。
これから田舎をどうするのか。田舎がこんなことになってしまったのは、オレがこれまでこの日記で主張してきた「イナカモンドリーム」の終焉とも重なる。多くの田舎者はそのイナカモンドリームをあてにして努力を怠ってきた。その結果として田舎そのものが消滅の危機を迎えているのである。五島列島がこれからどうなるのかという問題は、日本のすべての田舎の抱えた問題であるとも言える。
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