2018年09月24日(月) |
海や川の近くに住むリスク |
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台風21号による高潮で関西空港は浸水して大きな被害を受けた。空港だけではなく南芦屋浜の住宅地も六甲アイランドにも被害が出た。その南芦屋浜の住人が怒ってるそうである。「5mの津波でも大丈夫という説明を購入時に受けた」「高潮の危険はないということだった」さて、オレはこの主張に対してどうも納得がいかないのだ。海を埋め立てた住宅地をわざわざ選んで購入したのである。ほかの選択肢ももちろんあったわけで、それなのにわざわざそんな海辺のところに住むことを選んだのなら、少なくとも津波や高潮のことは可能性として考えるべきではないのか。
津波が絶対にいやなら、100%津波のこないような高台に住めばいいのである。もっともどんな地殻変動が今後起きるかわからないので、100%の絶対はない。もしも南芦屋浜の地域が「南海トラフの津波でも大丈夫」ということになるのなら、大阪湾の地域はその全域が南海トラフで地震が起きても津波の心配はないということになる。そんなことはありえないとオレは素人考えであるが思うのだ。
海や川の近くに住むことは、川の流れの音や海の潮の香りと一緒に暮らすことである。そこには自然を感じながら暮らすというメリットがもちろんあるわけだが、その一方で自然の猛威という危険もある。オレは毎日通勤の時にクルマで大和川にかかる橋を渡っているが。その堤防近くに多くの家がある。もしも堤防が決壊したらたちまち濁流にのみ込まれるようなところにたくさんの家が建っているのである。どうしてそんな危険なところに家を建てるのだろうか。オレにはわからないのである。
今年の夏は大きな台風が何度も来た。京都で鴨川や桂川に激しく濁流が流れていて、恋人たちが座る河川敷のところは完全に流れにのみ込まれた。もしも河原で暮らしているホームレスがいれば真っ先に逃げ出しただろう。
家を買うというのは一生の買い物だ。だからこそよく考えて選ばないといけないのである。交通量の多い幹線道路に面したところに普通の住宅を建てるのはアホである。家の前で子どもが遊ぶこともできないし、もしかしたら飲酒運転のクルマが家に突っ込んでくるかもしれないのである。幹線道路に面した家というのはそういうリスクがある上に、常にクルマの排気ガスにさらされているのである。そんなところに家を建てる人や、そんなところにある建売住宅を買う人はどうしようもないアホだとオレは思うのだ。
埋め立てて造成した土地は地震の時に液状化が起きる。そこが昔はどういう状態だったのかというのは古い地図を調べればすぐにわかる。北海道で起きた地震が札幌市内の液状化が問題とされているが、住民はその土地が過去にどういう状況だったのかを知ったうえで購入してるのではないのか。たぶん調べもせずに買ってるはずなのである。不動産業者には詐欺まがいのビジネスをして、価値のないものをだまして売りつける輩も多い。(その最たるものがタワマン販売だとオレは思っている。)
台風21号の高潮で南芦屋浜地区は広い範囲で浸水した。これまでやってきたどの台風の時よりも規模の大きな津波が来たのである。このような場合いつも「想定外」という言葉が使われる。いったい我々はどこまで想定したらいいのか。
数万年前に阿蘇山が大きなカルデラ噴火を起こした時にその火砕流は四国にまで達した。その規模の火砕流を想定するなら、九州には人が住んではいけないということになるいのである。それでも多くの人が九州に住んでるということは、少なくとも「阿蘇山噴火」というリスクについて人々は考えてないということになる。
毎日放送の「憤懣本舗」というコーナーで、クルマが水没して全損になったということが紹介されていたが、どうしてほんの数時間だけでも高台に移動させなかったのか。六甲アイランドで水没したフェラーリ51台のニュースにもオレは驚いたが、そこがリスクのある場所という認識がなかったことにあきれるのである。
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