2018年03月25日(日) |
飲食店禁煙はなぜ必要か? |
携帯用URL
| |
|
東京五輪を前にして飲食店の全面禁煙という方針は、自民党の喫煙議員どもによってぶっつぶされて、多くの店が喫煙可能のままに残ることになってしまった。世界の潮流が「公共の場所での全面禁煙」という方向なのに、日本だけが逆行してるのである。オリンピックの時にどれだけ恥ずかしいことになるかとオレは思うのだ。
この「飲食店禁煙」に反対するのは「売り上げが減少する」ということを主張する店のオーナーたちだが、果たして本当に禁煙化したら売り上げ減少するのか。そもそも食べたり飲んだりすることと喫煙とどちらが「主」でどちらが「従」であるかを考えてもらいたいのである。
たとえばランチタイムに食事に行く店が禁煙に変わったとして、それで昼飯を食うことをやめるというのは考えられない。その店に入る前や後に吸うだけのことである。売り上げに与える影響はそう考えれば軽微なものである。
居酒屋などの女性をお酒に誘うための店が禁煙化したとして、それで男たちは女性を居酒屋に誘わないかというとそれは否である。男の目的は基本的に一緒にお酒を飲むことでその女性と仲良くなり、あわよくばその先のアダルトな関係に持ち込みたいということであり、居酒屋が禁煙になったからとその先のアダルトな行為をあきらめるかというとそんなこと全然ないのである。だから居酒屋チェーンは思い切って「全面禁煙」を打ち出すことで差別化をはかるべきだ。
ファーストフードはどうか。マクドナルドは全面禁煙だがロッテリアは分煙である。その結果どういう現象が起きてるかというと、マクドナルドの業績がV字回復してるのにロッテリアはじり貧である。オレが店を選択するときは必ず禁煙のマクドナルドを選ぶ。以前に分煙のロッテリアに入って嫌な思いをしたからもう二度とロッテリアには行かないつもりである。もう明らかだろう。禁煙にして失う客よりも、禁煙を喜ぶ人間の方が今は多数派なのである。
それでも「喫煙可」の店を維持したいそのオーナーたちにオレは言いたい。あんたは従業員の健康被害を考えたことがあるのかと。客が店に滞在するのはせいぜい1時間以内だ。ところが従業員は働いてる数時間の間ずっと副流煙による受動喫煙にさらされているのである。その被害は果たして甘受すべき自己責任なのか。そしてわずかな時給で働かせられてるのにそこで受けた健康被害に対して店側はちゃんと労災認定したり、被害を補償してくれるのかということである。
喫煙維持派の言い分は決まってる。「受動喫煙の場所は飲食店だけじゃない」つまり、その健康被害が果たして店の中だけかどうかわからないという主張をするのだ。オレが飲食店の全面禁煙化を主張するのは、そこで働いている従業員が受動喫煙の被害を受けることを防止したいからである。
喫煙者のニコチン中毒になりたいという権利は認めよう。だが、その煙は絶対に他の人間に吸わせないでくれ。おまえの「喫煙の自由」のために第三者に健康被害を及ぼすことだけは絶対にやめてくれ。生活のために喫煙可能な飲食店で働く従業員たちに受動喫煙のリスクまで背負わせないでくれ。高校生のアルバイトがファミレスの喫煙可コーナーでテーブルの片付けをさせられてるのはオレには虐待としか思えないのである。どうしてそんな理不尽な苦しみを与えるのか。
オレはコンビニに立ち寄るとき、店の前で喫煙してるDQNどもに対していつも不快な気分になる。どうしても入るときにその煙の一部を吸い込むことになってしまうからだ。店の前にそうしたDQNがいるときは、息を止めて足早に通過することにしている。スーパーの出入り口のところには、幼い子どもを連れてるのにも関わらずタバコを吸いまくるいかにもDQNぽいおばはんたちが必ずいる。オレは息を止めて通過するが、心の中でそんな毒親に育てられることになった子どもたちに深く同情する。
自動車の運転免許証の更新の時、休憩時間に喫煙コーナーに集まったDQNたちが、狭い箱に詰め込まれてまるでラッシュアワーのような混雑の中でタバコを吸ってる光景を見てオレは失笑したが、商業施設に設置されてる喫煙室の中に詰め込まれてる人たちがカッコ悪いという価値観はもっと共有されるべきだ。
喫煙が原因となる病気は多い。肺がんや高血圧、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクは喫煙で高まる。オレの父親は肺がんで死んだが、長年の喫煙のせいだったとオレは思っている。
喫煙者の方が圧倒的に病気のリスクは高いのだ。そんな喫煙者たちが勝手に病気になった分までオレたち非喫煙者の払ってる厚生年金保険料や国民健康保険料で賄われてるかと思うと腹が立つのである。喫煙者は保険料を5割増しくらいにしてもらいたいのである。喫煙可能な店は喫煙料を客から徴収してそのゼニで従業員の受動喫煙の被害を補償すべきである。
←1位を目指しています! m(_ _)m