2018年03月23日(金) |
大学デビューのすすめ |
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この春、大学に入学して新生活をスタートさせる若者たちの新生活をオレは応援したいと思っている。彼らにはまず最初に「住む場所選び」というテーマがやってくる。地方なら大学の近くに学生向けの賃貸住宅が集まってるのだが、これが東京だとそうではない。大学に通うにも電車で少し離れた所から通うというのが一般的だからである。京都で学生生活を送ったオレは、大学というのは徒歩圏内にあるものだと思っていた。だから東京の学生が「ラッシュに揉まれて通学」というのを聞いて「そんなアホな」と思ったのである。しかし東京では普通のことらしい。
さて、一人暮らしをスタートすると最初に遭遇するのが「食」の問題である。これはやはり自炊を勧める。自分でご飯を炊いて自炊する方が圧倒的に安く付くからである。オレの貧乏ライフを支えたのも自炊だった。生協で安い米を買って、野菜炒めとか豆腐とか玉子焼きとかふりかけとか、原価の安いおかずばかり食べていたことを思い出す。肉などにはほとんど遭遇することのないヘルシーな食生活だった。唯一の外食である昼食も「質よりも量」を心がけていたような気がする。
賃貸住宅の家賃は劇的に下がった。もっともそれは関西とか地方のことで、首都圏はまだまだ高止まりしてるのかも知れないが、少なくとも京都などは2万円台でかなりの物件が存在するようになった。これは学生数が実質減少していることと、築30年を越えた条件の悪い物件が家賃の値下げでしか勝負できないからである。ヤフー不動産なんかの賃貸情報を見てもかなり安い物件が拾えるようである。
物件選びは何が一番大切だろうか。静かに勉強したいと思えばパチンコ屋のそばとかカラオケ屋のそばはダメである。異性を連れ込むためのラブホ代わりにしようと思うならば、プライバシー重視で遮音性の高い部屋にしないといけない。趣味のものをたくさん置きたい人は広さが優先だ。そうして考えればどんどん条件は増えてしまうのである。
ただ、そうして物件を探す作業というのはやはりワクワクするものである。自分の新生活をどんなところでスタートするのかという期待に胸をふくらませるのは心躍る時間に違いない。
センター試験の得点が思ったほど伸びずに神戸大や大阪市立大という志望校に届かなかった受験生はオレのクラスにも何人も居た。しかしその誰もが「地方に行く」という選択をしないで少し志望校のランクを下げて私大に行くか、浪人することを選んだ。オレはその選択を少し残念に受け止めたのである。島根とか宮崎とか愛媛とか、三重とか大分とか山形とか高知とか、地方の国公立を受験するという選択肢をなかなか都会に住んでいる受験生は選ばない。確かにいくら授業料が安くても一人暮らしにゼニがかかるならば実質の経費は同じかも知れない。
ただ、「一人で生活する体験」というのはゼニでは買えないほど貴重なのだ。結婚するまでずっと親と同居していたらわからないことがたくさんある。身の回りのことを全部自分でやれるというのがどんなに大事なことかをオレはこれから大学デビューする若者たちにわかってもらいたいのである。毎朝起こしてくれるお母さんはもういないし、食べた後を片付けてくれる人もいないのである。洗濯機に入れて干して乾かしてたたむのも全部自分でやることなのである。
そんな新生活スタートをするきっかけが大学進学なのだ。どうかそのことを理解していて欲しいのである。通学に2時間もかかるならすぐに家を出よう。そうして手に入れた自由が自分を成長させるのである。
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