2018年03月15日(木) |
セクハラ容認社会を許すな! |
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リトルシニア中学硬式野球大会の始球式で、グラビアアイドルの稲村亜美の周囲を取り囲んで整列していたはずの中学生が一斉に襲いかかるという事故が起きた。殺到した中学生の中には怪我人も出ている。襲われた稲村亜美さんが無事だったことは何よりだが、こんな事故が起きているのになぜそこで大会を中止にしなかったのかとオレは思うのである。
加害者側の中学生の中には、ツイッターで自分達の行為を武勇伝のようにつぶやいてるクソガキもいたという。そのようなことを容認すれば、痴漢行為を認めるということにつながってしまうのである。そいつらに自分の加害責任を自覚させるためにも大会は中止にすべきだったと思うのである。
集団のドサクサの中ならなんでもしていいと安易に考える馬鹿は、将来満員電車の中で痴漢行為を行うことへのハードルも低いだろうし、女性の身体に触れるその行為の犯罪性に対しての自覚も欠けているのである。
運動部の少年たちが礼儀正しくマナーを守るというのは単なる幻想である。彼らがちゃんと礼儀正しいのは監督の前だけであり、少年だけになればいじめも犯罪もなんでもありである。実際に多くの学校の運動部で部員たちが万引きやいじめやセクハラの不祥事を起こしてるじゃないか。そういう事件を起こす部員も監督の前では元気よくあいさつする模範生徒なのである。そんな作られた礼儀正しさには何の意味もないのである。
オレが大学4回生の時、京都大学の学園祭に小泉今日子が来た。野外コンサートが開かれる予定の吉田グランドの特設ステージの前にはどんどん人が押し寄せ、いつのまにかグランドは立錐の余地もないほどの混雑となった。たぶん1万人以上の群衆があの狭いグランドを埋め尽くしていたのだろう。そんな状況下では警備はできない。オレは校舎の3階から見下ろしていた。背の低いオレはグランドの群衆の中では絶対にステージが見えないから、上から見下ろせる位置を確保していたのである。
もしも群衆がステージに殺到したらどうなるか。わずかな警備員ではとても阻止できないだろう。コンサートは突然中止になったのである。人が集まりすぎたからというのが理由だった。しかし、集まった群衆はそこで怒り狂った。
グランドに居た暴徒たちはステージに上がって舞台上のものを破壊したり、京大11月祭のスタッフに殴りかかったのである。もちろんオレはその騒ぎも同様に上から高見の見物を決め込んでいたのである。もしもコンサートを強行していたら、暴徒たちが殺到してキョンキョンは圧死していたかも知れないのである。中止というのはまことに賢明な判断であった。
今回、被害者である稲村亜美は事故の直後に「大丈夫だった」と答えたという。その答で本当によかったのか。被害者としてもっと怒るべきではなかったのか。彼女が実際に受けたセクハラ被害をなかったことにしてしまうことで、世間の多くの名もない被害者たちが被害を訴えにくくなるのである。訴えるという正当な権利を奪われてしまうのだ。だからこそ稲村亜美はそのときに「私の胸を触った人は誰ですか?」と犯人を告発するべきだったのだ。
オレはセクハラやパワハラを容認する社会が大嫌いである。今回の事故は少年の暴走程度で済まされるものではない。大会中止にするべき事案だったのである。
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