2018年02月12日(月) |
ドラマ「99.9%」を観るべし |
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昨年後半、オレは日曜日の夜9時から「陸王」を観ていた。NHKの大河ドラマを観て、終わったらすぐにさっと風呂に入って、出てからすぐにリビングの大画面テレビの前に座って視聴するという流れだったのである。その「陸王」が終わり、あまり期待しないで次のドラマを観てるのだが、これがものすごく面白いのである。
ただ、2月11日放送の回はちょっとショッキングだった。検察官と裁判官がグルになって、ありもしない事件をでっち上げてしまうという内容だったからだ。実はこの話は実話を元にしている。「御殿場事件」という集団強姦未遂の冤罪事件が2001年9月に起きていたのである。デートで遅くなったのを母親に言い訳するために少女がついた「襲われたから遅くなった」というウソのために、全く無関係の少年たちが有罪とされたクソみたいな裁判である。
ドラマの中では少女は出会い系サイトで出会った男性とデートしている。それで帰宅が遅くなったのに、母親には「襲われそうになった」とウソをつき、無関係な少年たちを「容疑者」として訴えたのである。その少年たちには当日のアリバイがあり、犯行は不可能であったことがわかると今度は「別の日の事件でした」とウソを重ねる。そうして裁判が進行していくのである。
幸いなことにドラマの中では松本潤が扮する深山弁護士が真実を明らかにして無実の少年を救うのだが、現実の御殿場事件では少年たちは有罪にされてしまったのである。現実にはそこまで有能な弁護士は存在せず、また検察官と裁判官がグルになって無罪を立証する証拠を隠すことでいとも簡単に無実の人間を罪に陥れることが可能だということである。
我々は犯罪行為をしていないのに逮捕されたとき、「オレは何もやってないから大丈夫だ」と誰もが考える。しかし、実際の裁判ではそれは通用しない。やってない人間でもいかにして有罪に持ち込むかということを考えてるのが検察官であり、その犯罪に加担するのが裁判官なのである。
裁判官の常識のなさやレベルの低さに関してはオレはたびたびこの日記で取り上げてきた。客観的に考えておかしいと思うことであっても有罪にしてしまったり、逆にこれは絶対にやってるだろうと思うような事件でも無罪にする、そんな異常さをオレは取り上げてきたのである。
検察官も裁判官も「真実を明らかにする」という姿勢はなく、「どうやって有罪にするか」ということだけを考えて行動している。これが日本の司法の現実であるということを我々は理解しておかないといけない。司法には正義なんかなく、クソみたいな連中がどうでもいい他人の人生をオモチャにしているという実態を描いているこの「99.9%」というドラマは社会派のすぐれた作品であるとオレは評価したい。
御殿場事件wiki
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