2018年02月09日(金) |
制服がアルマーニでもいいじゃないか |
携帯用URL
| |
|
銀座の泰明小学校が、アルマーニに発注した一式で9万円する制服のことで話題になっている。中央区全体から児童を受け入れることができる「特認校」である泰明小学校はそうして差別化をはかってきたのである。金持ち以外は入学してくるなという明確なメッセージを示したわけで、それはそれで一つの問題提起だと思うのである。
東京都は小中学校に選択の幅を設けている。別に家から一番近い所に行く必要はないのである。そういうわけで「学校を選ぶ」という必要があるわけだが、そもそも小学校には入学試験がない。その中でどうやって保護者は学校を選ぶのか。学校側が生徒を選ぶことができない以上、なんらかの手段でDQNやDQN親を排除したい。そういうわけでこの贅沢な制服になったのだとオレは想像するのである。
9万円の制服に平気なのは教育に投資することのできる親だろう。しかし、塾代というのは毎月4万も5万もかかることもある。それに比べたら一度買えば2年くらいは着ることのできる制服代なんて知れたものである。金持ちの子ばかり通っている小学校というステイタスを手に入れることは、塾に何万円も払うことでは得られない価値なのだ。
塾に行かせてゼニを払えば子どもは必ず賢くなるのか。否である。いくら塾代を使っても成績の上がらない子どもはいる。しかしこの泰明小学校に通う児童であるという価値は必ず発生するのである。そういう意味でも投資効果は確実だ。
小学校がもしも選択できるのならば、それぞれの小学校が独自の価値を追求すればいいのである。行事に力を入れるところもあれば、全く行事をやらずに勉強しかやらない小学校というのもいいじゃないか。絶対にいじめ問題が起きないように努力する小学校もあれば、給食代はよそよりも高いけどうまいものが喰えるという学校でもいいと思う。ようするに「地域=学校」という枠組みを壊してしまう東京都の取り組みをオレは評価したいのである。
オレが子どもの頃、小学校や中学校は偏った思想の教員に支配されていて大変だった。もしも今のオレがその時代にいれば、学校のおかしな点を指摘して抗議することができるのだが、残念なことにまだ子どものオレにそんな力はなく、オレは偏向した教員どものせいで大変な苦しみを味わった。私立に行くゼニもなく、他の中学校を選ぶことはできなかったのである。30年以上の時を経てオレの長男が中学校に入ったとき、その偏向教育の頂点だった教師が出世して校長になっていたことには驚いた。その偏向教育のせいで人生を台無しにされた多くの生徒がいたことに対してその教師は責任を感じてるのだろうか?
その地獄からがんばって脱出してちゃんと高校・大学と進めた自分は幸運だったと思うのである。
今回の泰明小学校の一件、世間には校長の教育的な配慮や意図が誤解されて伝わってるような気がして残念である。DQN生徒もDQN親も来て欲しくないという明確な意図があるのに、そんなことを堂々と公言したらすぐに「差別だ」とかわめきたてる親がいる。だからこうしてちょっと遠回しにDQN排除の方針を打ち出したのである。この校長の実験がどんな結果につながるのかをオレは野次馬的興味を持って見守っていたい。おそらくDQN排除に成功すれば、泰明小学校は成績優秀な学校として評価がどんどん上昇することになり、親たちは争ってそこに通わせようとするだろう。そうして希望者が殺到したら今度は制服をさらに値上げして20万円くらいにすればいいのである。ついでに給食費も上げればいいのである。ブルジョワ小学校を目指すことを堂々と宣言すればいい。
←1位を目指しています! m(_ _)m