江草 乗の言いたい放題
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2018年01月04日(木) シャブ中が売り歩くシャブを買いますか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan




 覚醒剤でボロボロになったヤツが、それでも「やっぱシャブはイイですよ!」「シャブ最高ですよ」と言って覚醒剤を人に勧めていたら誰でも「こいつはアホか?」と思うだろう。それと同じことをやってるのが日本政府である。オレは声を大にして「アホか!」と言いたい。

 福島第一原発の事故は取り返しの付かない大災害だった。しかもきちんと津波対策をしてれば防げたという意味では「人災」でもあった。東京電力の経営陣は津波に対する危険性をある程度知っていたが「そんな大きな津波は来ないだろう」とたかをくくっていたのである。過去に大津波が来ているという歴史のことも考えず、予備電源を地下や高台に設置するということもしていなかった。

 広大な地域が放射性物質で汚染されて「除染」の対象となり、子どもの甲状腺ガンが爆発的に増加しても政府はそのデータを隠蔽しようとする。そんな状況を「ボロボロになった」とオレがたとえることは間違ってるのだろうか?

 ところがその未曾有の大災害の復旧の目処も付かないのに、日本は海外に原発を売りつけようとしている。アメリカもヨーロッパも「原発は商業的に引き合わない」ということがわかって撤退しようとしているわけで、今後の顧客はインドや中国といった国々しか残っていないし、それらの国もいずれ原発から手を引くだろう。

 イギリスにむりやりに原発の新規建設を押しつけようとしても、当然断ってくるわけだが、なんと日本政府が債務保証するという形で新設計画を進めているのである。これがどういうことかわかるだろうか。イギリスで原発事故が起きた場合、その事故の補償を日本の国民が税金で負担しないといけないのである。そんなリスクの高いことをなんで政府はしようとしているのか。そして日立製作所はどうして原発事業から手を引かないのか。オレのような素人には日立の経営陣にどのような賢明な判断があるのかわからないのである。

 日本政府のこのありえない方針に対して「NO」と言えないのはなぜか。それは自民党の独裁体制が選挙で確立し、野党が弱くて文句を言えないからである。政権首脳の連中は多くのスキャンダルを抱えながらもマスコミを飼い慣らして追求させない体制作りを固めてしまったのである。

 参考までに毎日新聞の記事を引用しておこう。

原発輸出 政府が債務保証 大手銀など1.5兆円融資 英で新設
毎日新聞2018年1月3日 東京朝刊
 日立製作所が英国で進める原発新設プロジェクトに対し、3メガバンクと国際協力銀行(JBIC)を含む銀行団が、総額1・5兆円規模の融資を行う方針を固めた。事故などによる貸し倒れに備え、日本政府がメガバンクの融資の全額を債務保証する。政府系の日本政策投資銀行は出資による支援を行うほか、中部電力など電力各社も出資を検討する。総額3兆円規模に上る原発輸出を、政府主導の「オールジャパン体制」で後押しする。
 JBICや政投銀による投融資も含めると、政府が巨額のリスクを抱える形となる。損失が発生すれば、最終的には国民負担を強いられる懸念もある。
 投融資の対象となるのは、日立の英国子会社が2020年代半ばの稼働を目指し、英中部アングルシー島で進める原発新設プロジェクト。日立は投資の最終判断を19年度に下す予定だが、リスクを1社で負うのは不可能として、日英両政府や金融機関と協議を続けている。国内金融機関と政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)は昨年12月、日立の求めに応じ資金支援の意思を示す趣意書を提出した。
 関係者によると、日立は現時点で原発建設の事業費を3兆円程度と見積もり、うち1・5兆円程度を金融機関の融資、残りを出資で賄うことを見込んでいる。融資のうち、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクは1行当たり千数百億円程度を拠出し、3行の融資総額は5000億円規模となる見通し。NEXIが債務を保証する。残りはJBICや、英国の民間金融機関が融資する。
 出資は政投銀が意向を日立に伝えたほか、日立製の原子炉を国内で使用する中部電力と日本原子力発電も検討に入った。日立は東京電力など他の電力会社や商社にも出資を打診しており、関連事業会社連合の協力でリスク分散を図る。原発新設を急ぐ英国政府もプロジェクトに出資する意向で、日英両エネルギー担当相は昨年12月、今後の協力に関する書簡を交わした。
 原発建設は、11年の福島第1原発事故後の安全コスト増大で世界的に採算が悪化しており、東芝の経営危機の原因にもなった。だが政府は「技術を絶やさないためにも、英国のプロジェクト獲得は必要」(経済産業省幹部)との立場で、全面支援の姿勢を示している。【横山三加子、片平知宏】



 「技術を絶やさない・・・」とあるが、今後必要な技術は「運転中の原発を安全に廃炉にするための技術」だけで十分だ。もはや新設する必要はどこにもないのである。そしてこの計画に対してイギリスの国民が「NO!」と表明したら、どんなに工事が完成していてもすべてが無駄になるのだ。ドイツが原発から完全撤退した今、ヨーロッパの諸国がその流れに追随するのは自然なことである。完成間近に「廃炉」ということが決まれば3兆円をドブに捨てたことになるが、その債務は日本国民が背負うのである。こんな馬鹿なことを許していいのか。日立製作所はいつになったら原発事業から撤退するつもりなのか。オレは日立の株は絶対に買うべきではないと思ってるが、それは東芝やパナソニックという将来を見通せないダメな経営者のいる企業の株を買わないのと同様の理由である。

 日本製の原発は、シャブ中が売ってる質の悪いシャブである。オレはそう断言する。そんなものを世界にばらまいて事故を起こした時にどうやって責任を取るのか。日本国民全員に責任を負わせるのか。オレはイヤである。断固として拒否したい。


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