2017年07月09日(日) |
ティッシュの思い出 |
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どうして最近の銀行のサービスはこんなにも悪くなってしまったのだろう。口座を開設したら昔は豪華な粗品がたくさんもらえたのだが、今はせいぜいティッシュBOXとボールペンぐらいである。銀行がもうかっていないわけではない。過去最高の利益を上げている銀行もある。低金利時代で預金者から預かった資金に対してほとんど利息を支払う必要がないわけで、その一方で多くのサラ金が銀行の支配下に組み込まれてしまい、従来サラ金が得ていた暴利を今は銀行が手に入れているのである。そんなにもうかってるのならばもっと利用者に還元してもらいたいのである。無担保ローンもサラ金並みの金利を取るのではなくて、もっと低利で貸してもらいたいのである。
銀行のATMを利用してまとまったゼニを引き出したとき、そのまま現金を剥き出しで持ちたくなくて封筒に入れたいのだが、その封筒がATMコーナーにないことも多い。オレがよく利用する昭和町交差点の北東側にあるUFJのATMでは基本的にオレが利用するような時間には封筒を見たことがない。紀陽銀行などのマイナーな銀行なら封筒くらいは置いてあるのだが、UFJには本当にないのである。
そういうわけでオレは銀行ATMではなくてコンビニのATMを使ったりする。月に何回かは手数料無料になるというサービスがあるからだ。セブンイレブンなどのコンビニはまだ比較的封筒を置いてくれている。
しかし、もっと昔の銀行ATMは封筒どころかもっといろんな粗品が置かれていたはずである。オレは学生時代、アパートの家賃の振り込みのために「京都中央信用金庫」という金融機関を利用していた。元田中にあったその支店のATMをいつも利用していたが、必ずそのたびにポケットティッシュをもらっていた。ATMのところに置いてあったからである。
そこ以外にもオレは富士銀行や三和銀行の口座を持っていた。三和銀行は聖護院支店を利用していたがけっこう遠い。富士銀行は河原町今出川に出町支店があったのでそっちの方がアパートや京都大学には近かった。そういうわけで富士銀行出町支店のお世話にもなったのだが、なんとその出町支店は太っ腹にもティッシュを箱で置いていた。通常サイズの箱ティッシュの半分の薄さの、たぶん100組くらいしか入っていないと想像されるティッシュBOXである。オレはその富士銀行出町支店で、たった1000円の引き出しでティッシュBOXを一個もらっていた。金額は小さくてもちゃんと利用してるのだからオレは粗品を受け取る正当な権利があると解釈していた。
オレが大学在学中、そのATMには粗品のティッシュBOXがずっとあったような気がする。だからオレは4年間もの間ずっと富士銀行出町支店にお世話になっていたのである。若い大学生男子にとってティッシュというのはとても大事な生活必需品である。それなしには男子大学生の生活は成り立たないといっても過言ではない。
「富士銀行」はその後銀行の再編を繰り返して、今は「みずほ銀行」になっている。京都を離れたオレは大阪で暮らすことになり、最寄り駅の近くには三和銀行と富士銀行の両方が存在したのだが結局オレは三和銀行のユーザーとなって今に至る。キャッシュカードは長いこと旧三和銀行のカードを使い続けたのだが今はUFJの赤いカードになってしまった。富士銀行の通帳やカードはどこかに行ってしまったが、きっと全額引き出して放置したのだろう。もしも残金があったとしてももはや時効に掛かってるはずである。
4年間もの間オレにティッシュを与えてくれた富士銀行に感謝するならば、オレはみずほ銀行をメインバンクにしないといけなかったのだが、考えたらオレの生活圏の中にみずほ銀行はあまり存在しない。だからUFJをメインバンクにしたという選択は間違っていなかったのだろう。オレは富士銀行から多くのものを得たにもかかわらず、何も銀行の収益には貢献しなかった。なんだか申し訳ないような気もするのである。
昔東京スター銀行がUFJ銀行のカード保持者のATM手数料を値引きするというサービスを行ってUFJから報復されたことがあった。銀行にとってわずかなATM手数料は今はもしかしたら大きな収益となってるのかも知れない。コンビニで引き出す手数料や時間外手数料、振り込み手数料はかなり大きい。ほとんど利息がつかないのに、手数料はばっちりととられるというのはなんだか理不尽な気もする。
今度京都に行ったら、あの「富士銀行出町支店」の跡がどうなってるのかを確かめてみたい。そこには「みずほ銀行出町支店」があるのだろうか。ATM利用者はポケットティッシュくらいはもらえるのだろうか?
2011年5月1日に書いた同じ題名の日記
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