2017年06月05日(月) |
安倍晋三の「美しい国」とはどんな国か? |
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日本にあるすべての国・私立大学の獣医学部の定員の合計はわずか930名である。当然のことながら規模も小さく、一学年50人以下というところが多い。文系の大教室でやる授業と違って実習などが多いのでそもそも大人数で運営することは無理なのである。オレは昔「動物のお医者さん」という漫画で獣医学部のお勉強の内容を読んだことがあるが、とにかく学生も教官も大変なのである。もしも加計学園が四国に開学したとして、その定員が160名もあって・・・ということを考えた時、どうやって教員を集めて、どんなふうに学生を教育していくのかという見通しが立ったのだろうかとオレは危惧するのである。文部科学省が設置認可を簡単に出せないのは当たり前である。
ところが安倍晋三はこれを「特区の設置」「お友達の学園」ということで強引に押し切ろうとしたのである。安倍晋三の関与は明白だ。彼は「自分は関係ない」とあくまで貫こうとしているが、彼がその昔自分の著書で書いた「美しい国」とはどんな国のことだろうか.もう一度自分の著書を読み返してもらいたい。ただ景色が美しいだけではなくて、その美しさには内面の美しさもあったはずだ。
政治家が清廉で、公務員が賄賂をもらったり汚職をしたりということがない国。国民が誠実でウソをつかない国。犯罪が少なく、正義が行われている国。それこそが「美しい国」ではないのか。安倍晋三よ、あなたの行動は自らの著書に書いたことと矛盾していないか?
文部科学省の規制を押し切って強引に獣医学部の設置を認めさせたのが自分の政治に必要な「規制緩和」だったらどうしてそれを自ら語らないのか。どうしてあくまで「無関係」を貫くのか。ここで問題なのはその設置が必要かどうかであり、おまえが関与したかどうかは問題ではない。ところがきちっと「設置の必要性」を語らないから野党議員から「関与」が問題視されるのである。「ええ、私が命令して強引に開校を急ぎましたよ!」となぜ本当のことを言わないのか。
安倍晋三をかばうためにみんながウソをついている。人にウソをつかせてまでおまえは自分の身を守りたいのか。そこで潔く関与を認めて「責任とってわたしは辞めますが、これは自らの政治信念に基づいてやりました」と開き直るべきである。
国会という国政の最高機関で議員や官僚や閣僚が堂々とウソをつく。それを多くの国民が見ているのである。日本はいつからこんな情けない国になってしまったのか。あなたがたは国民の側に立つのかそれとも為政者の側に立つのか。あなたがたが真に奉仕しないといけないのは誰か。そんなこともわからずに国会という場にいるのか。
オレはこの日本という国が好きである。遠足の時にUSJで生徒が財布の忘れ物をしても、きちっと拾得されていて持ち主の所に戻る。それがこの日本である。それが「美しい国」である。そういう文化や価値観は一人一人の無辜の民が築いてきた貴重な財産である。そうした大切なモノをぶちこわし、正義なんかどうでもいいという感じであるものを「ありません」と官僚が苦し紛れの答弁をする。そんな情けない国がこの日本なのか。将来の日本を支える子どもたちに、「大人はうそをつきます」ということをそうやって教えてるのか。なんて恥ずかしいのだ。
日本は美しい国であって欲しい。たとえ国会議員でも総理大臣でも、まちがったことをすれば正直に謝罪して責任を取る、そんな国であって欲しい。オレはそれを切に望むのである。それがオレの思い描く「美しい国」である。
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