2017年03月15日(水) |
誰が松井山手で儲けるのか? |
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たぶんオレが生きてる間には完成しないだろう北陸新幹線の、京都から大阪へのルートについて、最短距離で結ぶ北回りルートではなくて南回りルートが選択されるらしい。淀川を渡る大きな橋を作るのか、それとも地下に線路を通すのかはわからないが、とにかく南ルートという政治的な決着が為なされた。そしてなんと片町線(学研都市線)と接続する駅が松井山手に作られるらしい。イナカモンドリーム炸裂である。
たぶん政治家の関係者やその縁者がすでに松井山手周辺の不動産を買い占めていたりするのだろう。そこに新幹線の新駅を作ることで莫大な値上がり益を手にすることができるのだ。なんて楽な投資方法だろうか。
この数年で松井山手駅周辺で不動産を取得した連中の身辺を洗ってみればカラクリははっきりする。またそこに大手の不動産業者が絡んでいれば、当然そいつらは政治献金の形で見返りを支払っているだろう。オレはすべてを憶測で語っているが、これまでの新幹線利権は常にそのような形で発生してきた。滋賀県で栗東駅を作るという形でぼろ儲けしようとした国松知事の陰謀が、県知事選で素人の嘉田由起子候補にまさかの敗北を喫してイナカモンドリームが吹っ飛ぶという痛快事も過去には起きているが、普通は政治家の土地転がしビジネスが成功するのである。
新幹線がここに停車することでどんな経済効果が発生するだろうか。京都駅の乗り換えがどんな形になるのかがわからない以上なんとも言えないし、北陸新幹線の京都駅がとんでもなく乗り換えにくい場所にできれば、東京から来た人が「のぞみ」から乗り換えて松井山手に行くということも起きないわけである。だから後は京都駅の問題である。
北陸新幹線に関してはオレは「小浜ルート」には反対だ。オレが提唱するプランというのはあくまで「湖西線ルート」である。今のJR湖西線は全線高架で、将来の北陸新幹線のことを考えて建設されたはずである。そこにたまたま在来線が走ってるわけだが、この線路を広軌化して、そこに新幹線と在来線を走らせれば済むだけのことである。全駅にホームドアを設置すれば通過時の危険もないだろう。そうすれば小浜ルートよりも距離も短いし、京都駅の問題も解決する。新線建設部分は敦賀から近江塩津と、山科から新しいトンネルをぶち抜いて京都駅に結ぶだけのことである。総工費もかなり安くなるだろう。
なぜそういう発想がないのか。それは北陸新幹線というのがきわめて政治的な意図で建設されているからである。小浜に無理矢理持ってくるのはひとえに「原発利権」の存在があるからだ。原発銀座に住む福井県の人たちがもしも「原発反対」という主張になってしまえば国は困ったことになる。もしも日本海で巨大地震が起きて大津波が来れば、若狭湾にある原発はすべて壊滅し、放射性物質は琵琶湖に降り注いで関西の水道水はほとんど使用不能になるだろうし、名古屋や東海圏にも放射性物質が降り注ぐ。その巨大地震は千年年後かも知れないし,明日かも知れない。
近畿圏に住む我々がこうして暮らしていけるのは運良く巨大地震に遭遇していないからというだけである。福島第一原発周辺に住んでいた人たちは東日本大震災の時にその土地を奪われ、二度と故郷には帰れない。福井県嶺南地方の人たちが、「ふるさとが大事だから原発なんかいらない!」という主張をし始めたら国はまことに困るわけで、だからこそそうした声をだまらせるために北陸新幹線小浜ルートが必要なのである。こんな明白な事実について週刊誌もマスコミも全く報道せず、それを堂々と言えるのはオレのような罵倒コラムニストか山本太郎くらいである。
北陸新幹線、そしてJR東海を将来に倒産させるための引き金となるだろう中央リニア新幹線という二つの政治路線は、日本が今直面している少子高齢化という問題に目をつぶり、大きな負の遺産でしかない巨大インフラを未来の若者に押しつける。負の遺産が残したその巨額の借金は、少子高齢化の日本に大きくのしかかってくるのである。
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