2017年01月04日(水) |
汗を流して働く者が報われる社会を |
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先日佐川急便の社員が荷物を投げつけている動画がUPされて話題になったが、通販でなんでも買えるようになって便利になった社会の一方で、それを運んで頑張っている方々の待遇がよくなったとは思えない。むしろ労働環境は悪化しているのではないか。仕事は大変になってるのに待遇は悪化してるということならそれは間違っている。自転車でリヤカーを引っ張って荷物を配送するヤマト運輸の配送員の方々は時給どれくらいで働いてるのだろうか。道路工事の時に旗を振って交通を整理する方の時給はどれくらいだろうか。
昨年話題になった「逃げる恥だが役に立つ」というドラマの中で「好きの搾取」というフレーズがあった。それを拡大解釈すれば「好きな労働をしてるのだから低賃金でも我慢しろ」ということにつながる。大阪府が教員の待遇を劇的に悪化させ、非常勤講師の夏休み中の給与をカットしたために彼らがコンビニ等でバイトしなければならなくなった事実を今の松井知事や維新の方々はどのように受け止めておられるのだろうか。オレは私学教員という身分なのでその「待遇悪化」の影響を直接受けているわけではない。(もっとも私学助成金のカットなどの政策で間接的にはかなり影響を受けているのだが。)もしもオレが公立学校に勤務していて、そこでこのような「善意の搾取」を受けたならば、もしもオレがまだ20代なら別の職業を選んでいただろう。「好きだから給料が安くてもいい」というのは「いやな仕事だが給料がいいから我慢する」の裏返しである。みんながそうして我慢して仕事をしている社会はろくな社会ではない。
介護現場で働く人たちの待遇を改善してもらいたい。社会福祉法人の経営者は補助金をもらってそこから巨額の報酬を得ていても、現場で働く人たちの待遇はなかなか改善されない。こんなに人手不足なのに給与が安い世界がいつまでも放置されているのだ。介護現場で働く人たちの待遇をもよっとよくすれば、必ず気持ちに余裕が生まれてさまざまな虐待などの事件も減るだろう。
保育士の待遇も改善してもらいたい。多くの待機児童が居て「保育士不足」が叫ばれているのになかなか改善されないのは、待遇が悪くて魅力的ではないからである。もしもそこが高給のもらえるあこがれの職場となればもっと優秀な人たちが集まって、保育環境もよくなるだろう。教育というのはもっとも国家の大切な事業である。幼児期の情操教育をきちっと行うことでその後の子どもたちの学校での多くの問題は解決するのだとオレは信じている。せめて小学校段階でもっと手厚くできないのか。高校や大学で小学校の内容を学び直すなんてことが起きるのは、それだけ小学校中学校が機能していないからである。せめてもっと多くの教員を配置して、一人一人に目が行き届くようにできないものか。
夜行バスの事故が頻発した結果、バス乗務員の待遇は改善されて休憩をきちっと取ることが義務づけられた。それはよいことだと思うのだが、真に改善しないといけないのは給与面ではないのか。大手旅行会社が自社の金儲けのために価格破壊を仕掛け、そのしわよせがどんどん末端の零細事業者に行くから多くの事故が起きたのではないか。
短命だった民主党政権のマニフェストの中でオレが唯一評価するのは「コンクリートではなく人に投資する」といった内容で大型の公共工事をストップしようとしたことだ。結局八ッ場ダムは止められなかったわけだが、その精神をオレは高く評価している。都会を洪水などの水害から救うのはダムではなくて豊かな自然林を増やして保水力を高めることであり、万一洪水になった時でも迅速に避難できる情報の共有である。
働く者が報われる社会を作ることで、働かずにゼニをもらってる連中たちは肩身が狭くなるだろう。生活保護の不正受給をしつつ覚醒剤の売人をしてるクズや、領収書を書き換えて政務調査費の不正使用をしてる政治家や、東芝に天下りして巨額の報酬をもらって粉飾決算で起訴されないようにがんばってる元検察官などのクズどもたちが、自分がクズであることを自覚できるような社会になってもらいたいとオレは願うのである。
税金は真に必要なところに使われるべきだ。オレは自分の納めた税金をまっとうに使ってもらいたいのである。そのために一票を行使しているのである。多くの議員が辞職した補欠選挙で1/4の有権者しか投票に行かなかった富山市民のように腐敗した議員たちを笑って許せるような寛容な精神はオレにはないのである。クソ議員に対してはオレは怒りで向き合いたいのである。
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