江草 乗の言いたい放題
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2016年12月15日(木) 姫路から近鉄特急でお伊勢参りしようぜ!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan




 姫路市の小学校の修学旅行は60年の長きにわたって伝統的にお伊勢参りだったという。そういう伝統がオレは大好きである。祖父母、両親と同じ体験を伝えていけるわけだ。ところがその修学旅行がなんと京都・奈良に代わってしまったのだという。なんとも残念なことである。少し前のニュースだが記事を引用しよう。


修学旅行先変更、理由は車酔い… 兵庫・姫路の小6生 60年続いた伊勢から京都へ
神戸新聞NEXT 12/1(木) 15:45配信
 姫路っ子の小学校時代の思い出と言えば「伊勢・奈良」の修学旅行。兵庫県姫路市内のほぼ全校が約60年続けてきた行事だが、来年度から訪問先が「京都・奈良」に変更される。6年前、各校が長年利用したJRの貸し切り列車が故障。バスに切り替えた途端、児童の車酔いが相次ぎ問題になった。伊勢旅行になじみのある保護者らは惜しんだが、校長会が移動距離の短いルートを選んだ。(三島大一郎)
 姫路市立小学校(全69校)の修学旅行は6年生が対象。旧家島町を除き5〜6月に1泊2日の日程で実施している。
 校長会によると、「伊勢・奈良」行きは戦前に一部の小学校が導入。1957(昭和32)年ごろには全校に広がったという。
 姫路と伊勢の移動距離は約300キロ。旧国鉄やJRの通常運行では使われない予備の車両を貸し切り、移動に使った。
 ルートは市内の最寄り駅を出発し奈良へ。東大寺の大仏を見学し、再び列車で伊勢・二見浦に向かう。翌早朝は「夫婦(めおと)岩」で日の出を拝み、伊勢神宮や鳥羽水族館を訪ねた。
 ところが6年前、特急「はまかぜ」にも使われた気動車が老朽化で故障。代替車両が見つからず、翌年から全行程をバスに切り替えた。
 列車内は自由に歩き回れたが、バスはシートベルトを着用。車酔いで体調を崩す児童が増え、保護者が迎えに来る事態が度々起きた。
 校長会は2年前から行き先の変更を検討し、移動距離が短い「京都・奈良」に決めた。今年に入り、来年以降の宿泊場所のめどが立ったという。
 「祖父母の時代から修学旅行は伊勢だったのに…」。今春、各校で行われたPTAへの説明では、変更を惜しむ声が相次いだ。
 校長会長を務める城陽小の原田貞雄校長は「児童の体を第一に考えた苦渋の決断。残念に思う人も多いが理解してほしい」と話す。


 オレはこの記事を読んで不思議に思ったのである。使える車両がない以上、確かにJRが臨時列車を出すのは無理だろう。JRみたいに利用者のことを第一に考えてないクソ会社よりもそういうときは民間企業に頼ればいいのである。姫路から伊勢なら線路はJR以外でも見事につながってるじゃないか。阪神電車が近鉄に乗り入れているので、姫路から伊勢まで直通の列車を走らせることは可能なはずである。三宮発の賢島行きの特急は不定期運行だが存在する。それなら途中まで山陽電鉄で移動すればいいし、近鉄の協力を得て修学旅行専用車両を作ってもらえばいいのである。そういうことを公費で助成するのはオレは大賛成だ。

 また、姫路から伊勢への直通特急が走るということになれば、姫路城と伊勢神宮という外国人の旅行者に強くアピールできる二大観光地を直接つなぐ観光列車ということになって必ず需要はあると思うのだ。車内で酒を飲んだりカラオケしたりできるお座敷列車にしてもいいかと思うのである。全くやる気のないJR北海道以外の各社がやってる豪華観光列車を、長大な路線を持つ近鉄にもぜひ導入してもらいたいのである。もっとも近鉄の場合は「観光特急が比較的安い料金で利用できる」というところに魅力があるので、JRのようなぼったくり列車は走らせて欲しくはないのだが。

 大阪に海外からの観光客が増えたが、近鉄特急の外国人利用者が大きく増えたというニュースは聞かない。まだまだそのあたりに伸びる余地はあるだろう。近鉄にはぜひとも姫路から伊勢への直通特急や、姫路から名古屋への「新幹線の運賃の半額でいける!」を売りにした列車を走らせてもらいたいのである。大阪に住むオレは名古屋に行く場合新幹線に乗るとは限らない。新幹線で行くと正規の料金では新大阪→名古屋間で5830円もかかってしまうのだが、近鉄特急の回数チケットバラ売りを金券ショップで買えば3400円で行けるのである。所要時間が倍かかってもせいぜい1時間増えるくらいだ。しかもオレの様に大阪南部に住んでる人間にとっては、新大阪まで出るよりも近鉄の停まる鶴橋や難波に出る方がはるかに近いのである。 

ゼニがもったいないから近鉄特急で行くという感覚は、たった1時間ほどの短縮のために5〜6兆円という巨費を投じてリニア新幹線を作るというJR東海の首脳の考えの対極である。なんでもJR東海は、のぞみの客を奪われたくないためにJR西日本に対して「関西本線には急行や特急を走らせるな」と要請してるらしい。もしも関西本線が高速化されてそこに在来線の特急が大阪名古屋間を2時間程度で結ぶようになれば新幹線の客が減ると思ってるのだ。せっかくある鉄道資産を活用させなかった結果として最後は赤字ローカル線になって廃止に追い込まれてしまうのである。JR西日本もJR東海もトップが馬鹿である企業の典型である。

 世界一の地震国日本でリニア新幹線を作るという馬鹿げたプロジェクトは、東海大地震でリニアのトンネルが切断された時に一瞬にして数百人の生命が失われるという史上最悪の鉄道事故の可能性を全く想定していない。もっとも事故の想定ができていないから福島第一原発の事故が起きたわけで、オレの様なまっとうな人間にはリスクを平気で冒す馬鹿たちの考えてることが全くわからないのである。


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