2016年10月07日(金) |
電通に入れば死ぬまで働かされるのか? |
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毎日新聞の次の記事を読んだ。
広告代理店最大手・電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が昨年末に自殺したのは、仕事量の著しい増加で残業時間が急増してうつ病を発症したためとして、東京労働局三田労働基準監督署は労災と認定し、労災保険の支給を決定した。遺族代理人らが7日、明らかにした。昨年10月9日から1カ月間の時間外労働は約105時間で、その前の1カ月間の約40時間から2.5倍以上に増えていた。
高橋さんは昨年4月に入社し、インターネット広告を担当。試用期間だった9月末まで残業は「遅くとも午後10時まで」と決められていたが、10月以降は業務が大幅に増加し、12月25日に東京都内の社宅から投身自殺した。労基署は11月上旬にうつ病を発症し、業務をこなすのに多くの労力が必要な状態になっていたと判断した。決定は先月30日付。
遺族代理人の川人博弁護士によると、電通は、社員本人が作成する「勤務状況報告表」の時間外労働が月70時間を超えないよう指導していた。高橋さんは10月に「69.9時間」、11月に「69.5時間」と記載した。
電通では1991年に入社2年目の男性社員が過労で自殺し、遺族が提訴。2000年に電通が損害賠償と謝罪をすることで和解している。【早川健人】
オレはかつて、電通の元社員で作家をしていた方と交流があった。中野武彦さんという昭和2年生まれの方である。オレの父とほぼ同世代で、父が堀江で丁稚奉公して働いていた頃、中野さんは淡路町の大店の息子さんだった。もしかしたら街のどこかですれ違っていたかも知れない。そんな思いもあって、東京でお目に掛かることができたときはとても嬉しかったことを覚えている。中野さんは長年働いた電通に対しては一言「ひどい会社ですよ」としか語らなかった。その言葉の意味をオレは長いこと理解できなかったのだが、このような事実を知ると、もしかしたら中野さんが語りたかったことというのはこんなことだったのかも知れないと思うのである。
亡くなった高橋まつりさんは中学生の時に両親が離婚している。彼女は「お母さんを楽にしてあげたい」と猛勉強して東京大学に入り、卒業後は電通に入社した。誰もがこの人生を「勝ち組」と思うだろう。しかし電通での彼女の日々はそうではなかった。高橋さんのSNSの書き込みは昨年10月以降は「体も心もズタズタ」「眠りたい以外の感情を失った」などと深刻になっていったという。「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」などというパワハラ発言を上司から繰り返されていた様子も書かれていたという。その結果、彼女はうつ病を発症してしまったのである。
なぜ彼女はこんなに長時間働かないといけなかったのだろうか。電通とはどういう職場なんだろうか。その残業の中味はいったいどんなものだったのだろうか。電通は先月23日、ネット広告を契約通りに流さず、広告主に過大請求していた問題を公表している。それが事実ならまことにひどい話である。広告を流さずにゼニだけ客からむしりとるというひどい話だ。そんなクソ企業が日本のマスコミを支配していて、巨額の広告費をくれる企業の言いなりになってすべてが報道されるという仕組みが作られているのだ。オレがマスコミをクソだと思うのはそこである。
朝日も毎日も読売も、絶対に電通の悪口は書かない。販売では赤字だが、広告費でかろうじて持ってるのが日本の新聞雑誌の今の姿である。新聞紙面の半分以上は広告であり、中には詐欺グループとしか思えない様な怪しい広告まで掲載されている。しかしそういう広告もすべて無審査で通してしまうのである。その広告を通じてマスコミを支配してるモンスター企業である電通の悪口を書けるマスコミなどどこにもない。書けるのはオレの様な罵倒コラムニストだけだが、もしも電通がオレのことをうっとうしいと思ったら何らかの方法で存在を消そうとするのだろう。ある日突然オレがネットの上から消えたとしたら、それはおそらくそういうことである。
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