2016年04月24日(日) |
いつも信号無視をするおかあさんへ |
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オレは通勤の時、国道25号線を通る。寺田町の駅のところで大阪環状線のガードをくぐり、少し進んだところの大きな交差点を玉造筋に右折する。ガード下から前方の青信号が見えていても、交差点に入るあたりで信号は右折矢印信号に変わっている。そうなると直進車(ときどき信号が変わった直後も強引に直進しようとするクルマがあるから、注意しないといけないのだが)も停止しているのだが、そこで強引にオレの目の前を横切って横断歩道を渡ろうとする自転車と何度も遭遇している。時間は朝の7時40分くらいである。
その自転車を運転するのは子供用の椅子に子どもを乗せたおかあさんである。幼稚園や保育所の送り迎えなのかも知れない。しかし、オレがその自転車の信号無視に遭遇するのは一度や二度ではない。もう何度となく出会っているのだ。こちら側で右折信号が出ているということは、横断歩道の歩行者用信号は当然のことながら赤になっているわけで、もちろん車道用の信号も青のはずがない。
堂々と信号を無視する無法者の歩行者に対して、オレはたいていクラクションを鳴らして注意する。そうして警告しておくことが注意の喚起につながるし、将来の事故を防ぐと思うからだ。
しかし、その暴走おかあさんの自転車に対して、オレはクラクションを鳴らすことをためらう。その音に驚いて自転車がこけたりすることを恐れるか、あるいは小さな子を自転車で送迎するおかあさんの苦労に対して敬意を払っているからかも知れない。とにかくオレはオッサンやDQN野郎に対して感じる腹立たしさと同じ気分でクラクションを鳴らせない。そういうわけでブレーキを踏んでその信号無視の自転車をやりすごすのである。
しかし、そうしてオレのように速度を落としてやりすごすドライバーだけではなくて、むしろそういうときに平気で突っ走って歩行者や自転車をはねてしまうようなドライバーもいるわけだ。そいつらも信号はちゃんと守っているのである。ルールを守っていないのはその暴走おかあさんの方である。
もしもオレの目の前を先行して走るクルマが何か他のことに気を取られていてその暴走おかあさんに気づかずにはねてしまったとして、すぐ後ろを走っているオレは、きっと目撃者として「自転車が信号無視をしていました」と答えるだろう。自転車のおかあさんに情状酌量の余地は全くない。そこでドライバーを擁護する証言をするのは真実を伝える市民の義務である。そしてオレは思うのだ。どうして自分だけではなく我が子も危険な目に遭わせる信号無視をなぜあなたはするのですか?と。
もちろんここでオレが書いたところで、オレの声はその暴走おかあさんに届くことはないし、その運転が身についた習慣である以上、きっとこれからもそのおかあさんは子どもを乗せた自転車で信号を守らずに暴走し、幼稚園へ病院へイズミヤへライフへと大阪市内を縦横無尽に、我が子を乗せて突っ走るのである。オレはそのことをとても心配しているのだが、きっとおかあさんの心の中には「信号を守ることよりも大切な何か」が存在し、そのために危険な暴走を続けているのだろう。
国道25号線と玉造筋が交わるあの交差点で、朝の7時40分頃にしょちゅう信号無視するおかあさんよ、どうか自転車に乗せたあなたのお子さんのことを考えてくれ。その危険な運転で我が子を常に危険にさらしているということをどうか忘れないでくれ。事故に遭ってしまってからでは遅いのだ。そして、あなたの不注意から起きるその事故は、あなたやあなたのお子さんを深く傷つけるだけではなく、あなたをはねてしまうことになるドライバーの人生ももしかしたら変えてしまうかも知れないのだ。そのことをどうか忘れないで欲しい。
オレは教師になってから2年くらい経ったある日、見通しのよい片側2車線の直線道路(国道309号線)で、歩道でふざけ合っていた小学生が突然車道にものすごい勢いで飛び出してきた時、必死でブレーキを踏んでクルマを半回転させて停止したことがある。オレはあまりのことに動けずにそのままハンドルを握ってかたまっていた。後続車のドライバーはクルマから降りてオレを心配して駆け寄ってきた。小学生は笑いながら走って逃げていった。もしもあの時、その小学生をはねてしまっていれば、オレは教師という職を辞していただろう。子どもをはねた人間には教師という職業を続ける資格などないと考えるからだ。たとえ自分に過失がなくても交通事故を起こせば一生その責任は負わないといけないのだ。
あなたのその不注意で失われるのはあなたやあなたのお子さんの生命や健康だけではない。不幸にしてあなたをはねてしまう人もまた大きなものを失うのである。あなたは信号無視することによって、無関係な多くの人までも危険にさらしているのである。どうかそのことをわかって欲しい。
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