2015年02月05日(木) |
日本はマイナス金利を導入すべきである |
携帯用URL
| |
|
いま、アメリカを除くほぼ世界中の国が通貨安競争をしている。そして金融緩和に突き進んでいるのだ。少しでも景気を浮揚させようとして必死なのである。日銀の金融緩和ももう限界に近い。国債買い入れとか従来型の緩和政策はもはやほとんど効果の出る余地がないのである。
それではどうすればいいのか。ここでオレが推奨するのはマイナス金利の導入である。金融機関が日銀から借りるゼニ、いわゆる公定歩合をマイナスににして、借りれば借りるほど利息が付いて増えるようにしてしまうのである。逆に預ければ利子がつくのではなくて利子が引かれる。国債を売却して得た緩和マネーをそのまま日銀の当座預金に入れておけば、0.1%の保管料がかかるというふうにすればいい。そうするとそのゼニは市中に貸し出すしかなくなるわけだ。住宅ローンの金利も今は最低でも1%を切ることはないが、それも公定歩合がマイナスになればその分金利を下げられる。もしも住宅ローンの金利が0.5%なんてことになれば住宅バブルが起きるかも知れない。これこそ景気浮揚策にもってこいじゃないか。
もちろん一般市民が銀行に預けてる普通預金にマイナス金利が適用されれば庶民は怒りの声を上げるだろう。今のような低利率でしかも18:00を過ぎればATM利用に手数料がかかるという状況では実質マイナス金利みたいなものだが、とりあえず300万円以下の普通預金は利率0%で、預けても増えないということにし、300万円以上の預金者からは年率0.05%の保管料を徴収するというのはどうか。これによって金持ちから資産税を徴収するのと同じ効果が生まれるのである。
「資産税をかければ金持ちは銀行から資金を引き出してタンス預金するようになる!」というふうに考える人もいるかも知れないが、そもそも今の銀行振り込みは現金を見なくてもパソコンや携帯からできてしまうわけで、いちいち現金にする必要など全くないのである。大金を動かす場合、現金ほどじゃまなものはない。一度現金にしてしまえば振り込んだり持ち運んだりするのに不便なことこの上ない。そういうわけで銀行預金そのものをやめるような動機にはつながらないのである。いっそのこと無記名口座なんかもどんどん認めて、その代わりに特別高額の資産税を徴収するようにすればいい。脱税する連中はどうせ巧妙に脱税するのだ。だったら税率が低くても確実に税を取れる方がはるかにマシである。
もしも0.5%程度の金利で資金が大量に調達できるのなら、オレはそのままそのゼニを高金利の外貨で運用する。たとえばトルコ・リラは年利率7.5%ある。ニュージーランド・ドルも3.5%と日本に比べればはるかに高金利だ。借りたゼニをそういう利率で寝かせておくだけで勝手に利息が入ってくるわけだ。もっとも為替差損が発生する場合もあるので必ずプラスになるわけではないのだが、それでもうまく運用すればかなりの利益を得られるだろう。これぞ究極の不労所得である。日銀が金融緩和を行ってもその資金が日銀の当座預金に積み上がってるだけという今の状況を打破しないと景気は良くならない。もっとその緩和マネーを市中にバラまかないといけないのだ。銀行がどんどん個人に融資し、そこで調達した資金で円を売って外貨を買ういわゆる「円キャリートレード」をみんながどんどん行えばいいのである。それは結果として国富を増大させることにつながるだろう。
景気を良くするためにはみんなにゼニを使ってもらわないといけない。しかしゼニを持ってないと使おうとしても使えない。ゼニを持たない人がゼニを使うには、ゼニをどこかで配らないといけない。昔アメリカで「ヘリコプターでゼニを撒きたい」などと暴言を吐いた馬鹿がいたそうだが、そんな乱暴な方法を用いなくてもちゃんとゼニを市中に溢れさせる方法はある。それが低利での融資である。なぜ政府は奨学金を無利子にしないのか。あれこそ若者のやる気を奪う元凶だ。彼らが将来の納税者になることを思えば、成績優秀者にはどんどん返済不要の給付奨学金を増やすべきだし、入るのが困難な東大や京大は学費無料にしてもいいとオレは思うのである。誰にでもばらまいていいというものではない。しかし、ちゃんと努力した人には惜しみなくゼニをまけばいい。センター試験の成績優秀者上位100名には奨学金を一人500万ずつ配るというのもいい。
円安になれば観光客も増える。実際に昨年日本を訪れた外国人観光客は史上最高を記録したわけで、今年ももっと増えるのは確実だ。観光客が1000万人として、一人1000万円使ってくれるなら10兆円の経済効果がある。2000万人なら20兆円だ。それだけのゼニが国内に落ちれば景気刺激効果は計り知れない。観光客を今の2倍3倍にするのはさほど困難なことではない。田舎に行けばホテルも空いてるし、観光地の中には閑散としているところも多い。温泉旅館の中には客が少なくて後継者がなくて廃業を余儀なくされるところも多い。そうした施設に外国人が押し寄せればたちまち活気づくだろう。過疎の村も巧妙に売り出せばいいのである。何にもない田舎が、外国人観光客にすれば「これぞ日本」ということになるわけで、ネットを活用して戦略を立てればいいのである。
アベノミクスの第三の矢はなかなか成果を出せない。株価が上昇して大企業の利益が増えてもそれが給与に反映するまでにはかなりのタイムラグがある。失業率は改善したが、非正規雇用がまだまだ多い。そんな状況下でインパクトのある景気対策はやはり「マイナス金利」だとオレは思うのである。住宅ローンが0.5%とかになれば空前の不動産ブームになるぜ。1億円借りても年間にたった50万円利子を払えばいいだけだったら安心して借金できるじゃないか。
←1位を目指しています! m(_ _)m 投票博物館