2014年10月14日(火) |
Fランク大学とパチンコ屋 |
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オレは「Fランク大学」とは貧民からの搾取の装置であると以前から主張してきた。残念ながらネット上でそれに賛同するような意見を見つけることもできないし、オレの日頃語る、パチンコ屋と大学を同一視する発言はかなり過激かも知れない。しかし、それでもオレはこの意見を強く主張したい。それは多くのFランク大学生が、奨学金という借金を背負わされているという事実からくるものだ。
昔は、正社員としてちゃんと就職する道がそれぞれの学歴ごとに保証されていた。女の子が商業科に進めば百貨店や銀行などが正社員として採用してくれた。工業科に進んだ男子はメーカーの正社員となれた。大学に進んだらもちろん大手企業に総合職として就職できたわけだし、大学院に進んだら大学の教員となれた。努力して手に入れた学歴はすべて役に立ったし、中退などと言う形でこぼれ落ちない限り、身分は安定していたのである。
しかし、今はそれぞれの学歴を手に入れても身分の保証がなくなった。大学院を出ても大学の教員になれずにフリーターになったりニートになったりするし、工業科を出てさまざまな技術を持っていても就職先の町工場はどんどんつぶれていくし、大手メーカーは生産拠点の海外移転で正社員として採用しなくなった。
大学に進んだ場合、結果として必ず高い収入を得られるから教育投資の効果はきちっと現れたのである。オレは自分自身が学歴のおかげでかなり得をしたと思ってるし、そのための受験勉強はとても人生を豊かにしたと思っている。
しかし、大学は明らかに増えすぎた。大卒で正社員として就職する人数はそれほど増えていないのに、大学の定員だけは大幅に増えてしまった。もちろん学力をつけた人間が増えたわけではなく、馬鹿まで簡単に大学に入れるようになったというだけのことである。昨今の大学卒業者の就職難は、自分が馬鹿大学生であるのに、まともな大学生と同じく就職戦線のスタートラインに立ってると勘違いしてる人たちが就職できないことがその最大の原因である。ろくに新聞も読んでないし、常識もない馬鹿が世間には多すぎるわけで、その中からまともな若者を選び出さないといけない企業の方の苦労は大変なものである。応募者が全員馬鹿という場合もあるだろう。
就職に役に立たない文科系のFランク大学に進んで4年間で約500万の学費を支払うとして、無駄にするゼニはそれだけだろうか。否である。もしも高卒できちんと就職していれば年間に200万〜300万の収入はあったかも知れない。仮にそれが250万として4年間で1000万円の利益を喪失するのである。そのかわりに学費を500万、それを奨学金という借金でまかなったりするのだ。Fランク大学に進学するということは単純計算で1500万円損をするということである。22歳にして1500万円の浪費をしてしまうことがその後の人生でどれほどの重荷になってしまうのか、子どもをそういう大学に行かせようとしている親はよく考える必要がある。それだけのゼニがあればもっとまともな使い方ができたはずである。
Fランク大学に行く学生には経済的に豊かではない家庭が多い。それはなぜかというと、高校の入学試験の偏差値の高いところほど親の平均年収が高いわけで、まともにゼニのある親はきちっと小学校中学校の間に教育投資するし、もしも偏差値の低い公立高校にしか行けないと思ったら、ちゃんと大学進学の面倒を見てくれる私学に入れてしまう。そういうわけで公立高校で偏差値が中位以下のところには、親が子弟の教育に関心がないか、あるいは経済的に教育費を使う余裕がない家庭の子が集まるのである。
「うちはお金がないから大学には行かない」ならなにも問題は発生しなかった。お金がなくてもどうしても行きたかったら努力して学費の安い国公立に進学すれば良かったのである。お金がないし、学力もないのに、奨学金が簡単に借りられるから、そういう生徒がFランク大学に進学してしまうのだ。これが貧民からの搾取の構造である。
パチンコ屋には貧民が集まる。貧しい人たちは喫煙率も高く、店内はものすごく空気が悪い。働けるのに生活保護をもらって遊んでいる連中もパチンコ屋が好きだ。貧民はそこでゼニをどんどん巻き上げられてますます貧しくなるわけだが、もちろんそこがそういう場所であることに気づいていないほど馬鹿だからいつまでも通い続けるのである。
Fランク大学でまともに勉強なんてしてる学生はほとんどいない。バイトか、サークル活動か、あるいは生殖行動にいそしんでいるだけだ。大学も基本的に金儲けである。そこは学問の場とはとても言えない。教員をしてる友人たちから伝え聞くその実態は実にあきれたものである。以前に日本橋学館大学のシラバスが、中学英語の基礎からはじめる内容だったことで話題になったが、むしろそういうのは良心的な方である。
オレが腹が立つのは、そういうFランク大学が文部科学省の天下りや補助金の受け皿であり、理事長が高額の報酬をもらっていたりすることである。要するに利権構造の中に組み込まれていて、貧民からの搾取もまたそのシステムのひとつに過ぎないということなのだ。どうして奨学金を利子付きにして枠を拡大したのか。どんどんFランク大学進学者にも利用させたかったからである。
貧しい人たちはどうやって抵抗すればいいのか。もちろんFランク大学には行かないというのは一つの選択肢である。しかし、Fランク大学に行くしかないレベルのおよそ大学生に値しないニート予備軍は無数に存在する。今、日本にはニートやフリーター、引きこもりが350万人もいるのである。120万人くらいの18歳人口のうち、大学教育にふさわしいレベルの学力を持つ人は1割もないだろう。結果として大勢の馬鹿学生が毎年生産されてしまうのである。
大学を増やしすぎた結果、その価値が失われてこうなることは自明の理であった。「こんなことをすればきっとこうなるよ」という予測がなぜ文部科学省の連中にはできなかったのか。いや、もしかしたら十分にできていたからこそ今日の状況があるのかも知れないのだ。貧富の差を拡大し、国民の大多数を奴隷のようなワーキングプアの状況に置きたいために、搾取の装置として大学を利用したい・・・そういう意図があったに違いないとオレは思ってる。
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