2014年10月13日(月) |
人類はアラル海を救えないのか? |
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かつて世界で四番目の大きさだった湖、アラル海が干上がって消滅しかけている。灌漑農業のために流入する川の水を使いまくった結果こうなってしまったわけだが、なんとか救う方法はないのだろうか。どこからか淡水をもってくることはできないのか・・・と思うのである。考えれば世界で一番これから不足する資源は「水」かも知れないのだ。
アラル海は海面よりも低いところにある。だったら海から運河を掘ってどんどん流し込んだらいいじゃないかと思うのだが、そんな単純なわけにもいかないのだろう。何しろ広すぎるのである。
人工的に台風を作って、それをアラル海の上空までもっていてドカンと雨を降らせるなんてことがもしも可能ならば、それを1万回くらいやれば水位は回復するだろうか。夢みたいな話だが、気象というものを人為的にコントロールすることが可能になって、必要な時に必要な場所に雨を降らせるなんてことが可能になれば世界の水不足は一気に解決する。また雨が降ってほしくないとき、つまり台風が接近したときに、上陸する前に海上で雨をどんどん降らせて雲の中の水蒸気を失わせるなんてことはできないのだろうか。
いずれにしてもそんなことはかなり困難なことであり、本当ならそんなことにならないようになんとかすべきだったのだが、もはや遅いのである。地球上に存在する「真水」はきわめて偏在しているわけで、その足りない水をこれから奪い合い時代が確実にやってくるような気がするのだ。
日本は水に恵まれている。豊富な降水量があって、それを蓄える森林があって、地下水になった水は日本のあちこちで「名水」としてわき出している。人口密度が高いのに森林面積の割合がこのように高い国は世界でもまれなのである。世界の多くの国は水不足に苦しみ、それほどきれいではない水を飲用に使うしかないのである。
もしもアラル海が日本にあれば、あるいはそこに住む人たちが日本人のような民族性をもっていたならば、干上がる前になんとかしただろう。カスピ海から大運河を掘って、減ってゆく水を補充しようという大プロジェクトを企画したかも知れない。そしてカスピ海には黒海から海水を補充して・・・という風に工夫すれば、もしくはそこに船が通過できる規模の大きな掘り割りを作ってしまうことで、アラル海を復活させることだって不可能ではないと壮大なことをオレは思うのである。
日本は韓国併合の後で朝鮮半島の禿げ山だったところに植林した。木を伐ったら植林するというのは日本では当たり前の行動だが、中国や韓国では伐ったら伐りっぱなしだったのである。林業というのが再生可能な資源を循環させる営みであるということを日本人はずっと昔から知っていた。江戸時代に持続再生産可能な農業の仕組みをきちっと確立させて、江戸という百万都市の消費を支えていた日本は、そのすぐれた営みをこそ世界に誇るべきだったのだ。
アラル海が干上がってただの砂漠となり、あたりが人が住めない土地になってしまった今、もともとそこに暮らしていた人たちはどうすればいいのか。新たな土地に移住できたのだろうか。自分たちのせいではない原因で住む土地を追われた人たちが、難民として新天地を探すとして、世界にはそれを受け入れる余裕があるのか。
日本では集中豪雨や台風による被害が毎年多く発生する。もっと自然をコントロールして、必要な雨を必要な場所に降らせるということはできないものだろうか。集中して降るのではなく、広い地域に分散して降るから狭い範囲の被害が起きないというふうに降雨をコントロールできないか。そしてその技術を発展させて、狙った場所にピンポイントで降らせることができないのだろうか。
アラル海の上空に毎日雨を降らせることが可能ならば、もしかしたら失われた湖も復活できるのだろうかとオレは思ったのである。
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