2014年07月25日(金) |
寒いところを教えてください! |
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猛暑である。大阪もついに体温クラスの熱さに突入した。しかし、オレが腹が立つことがひとつある。それは「節電」である。今までは涼しかったはずの場所がそんなに涼しくないのだ。
大学時代、オレは貧乏学生ながらもいちおうエアコンは持っていた。そういうわけでどうしても暑さに耐えられないときはエアコンを使用したが、電気代もかかる。昼間に自宅アパートにいてエアコンを使うというのは実にもったいない。それでオレは昼間には図書館とか商業施設とか冷房のよく効いた場所に出かけて過ごすことが多かった。その当時は「冷房は28度に設定」などという発想もなく、どこでもよく冷えていたのである。
京都よりも大阪はもっと冷えていた。それは大阪特有の「冷房がガンガン効いてることはお客へのサービスだ!」という発想である。大阪で喫茶店に入るととてつもなく寒いことも多かった。暑いからとかき氷を注文しても、食べていて寒くなる上に冷房のせいでも寒くなるので、最後は震えながら完食するということもあったのだ。
しかし、状況は全く変わった。今や社会の隅々まで「節電」意識が浸透し、どこにいってもあまり冷房が効いていないのである。映画館の中では暑く感じることが多いのだ。きっと設定温度が28度くらいなんだろう。そんなのはオレのような暑がりにとっては全く冷房の意味がないのである。
オレはクルマのオートエアコンをふだんは21度に設定している。そのクルマに最近長男を乗せることが多いのだが、いつも長男は防寒用のジャケットを羽織って乗り込む。「おとうのクルマは寒すぎる!」ということだ。この「寒すぎる」というのは、クルマの中でオレが話す内容のギャグがあまりにもくだらなくて「寒すぎる」という比喩的な意味ではなく、ただ単に「冷房が強すぎて寒い」ということらしい。
クルマの助手席に乗せてもらって、「寒すぎる!」と文句をつけるのは失礼だと誰もが思っているのか、オレはその寒さに文句を言われたことがなかった。しかし、息子の発言からオレが快適と感じている温度は、世間の普通の人々にとっては寒すぎるということが明らかになったのである。
オレは大学の4年間を京都で過ごしたが、真夏の京都にはほとんどいなかった。在学中のオレは、祇園祭も大文字の送り火も知らずに過ごしたのである。その時期はたいてい信州や北海道にいた。夏休みで旅行しているということもあったが、そんな時期に暑い京都にそもそもいたくなかったのだ。だから卒業してから夏の京都に出かけたときに、その異常なまでの暑さにオレは愕然としたのである。「こんなところでオレは暮らしていたのか!」
関西電力がいつまでたっても「原発再稼働」にこだわってまともに代替発電のための準備をしてくれないので、今年の夏の関西は「電力不足」のまま夏を越えることになる。もしも地獄のような猛暑が押し寄せて、誰もが「もうアカン・・・」とエアコンを使えばどういうことになるのだろうか。停電という事故が起きるのではないか。そんなことを考えるとオレのような「暑がり人間」に対しても「おまえも我慢しろ!」という世間からの風当たりが強くなるのかも知れない。
暑いのをがまんしたらダメだ。熱中症で死ぬこともある。
だからオレは涼しいところをいつも求めている。どこかに「冷房はおもてなし!」という時代錯誤のことを考えてる店はないのか。キンキンに冷えている涼しい無料駐車場つきの公共図書館はないのか。温度設定が壊れていて寒いくらいに冷えているイオンモールはないのか。
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