2013年10月02日(水) |
NISAによって上がる株は何か? |
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来年1月から始まるNISAの口座開設が始まった。NISAとは日本版ISAのことで、「小額投資非課税制度」のことである。今、株式投資にかかる税金は10%に優遇されているのだがこれが来年度になくなって税率は20%になる。そのかわりにNISAという制度が導入されて、年間の投資金額100万円までは非課税ということになるのだ。オレはこの制度導入によってかなりの銀行預金が株式投資にシフトするとみている。非課税というのはやはり魅力だからだ。そして、NISA口座で買われる株というのは予想がつく。5年後に倒産して影も形もなくなってるようなヤバい企業を買うわけがない。高配当で収益の安定した企業というと東証の銘柄の中でも限られてくるわけで、為替の変動による影響を受けないところというとさらに限定される。
読売新聞の記事を引用しよう。
株式配当など非課税に…NISA開設手続き開始
株式の配当などを非課税にする新税制「NISA」の口座開設手続きが1日始まった。
すでに申込書などの受け付けを行っていた証券会社や銀行は順次、税務署に書類を提出しており、今後4〜6週間でNISA専用の口座が開設される見通しだ。顧客が実際に投資できるのは来年1月からとなる。
野村証券など主要5証券・メガバンクには、30日までに計200万件を超える口座開設の申し込みがあり、「順調な滑り出し」(大手証券)となった。
NISAは、株式や投資信託などへの年間100万円までの投資について、配当や売却益にかかる税金(約20%)を5年間免除する制度だ。口座は1人1口座に限って、2023年まで開設することができる。個人金融資産を「貯蓄から投資」に向かわせる狙いがある。大和証券の試算によると、今後、NISAの専用口座は600万口座に増え、年間約3兆円の資金がNISAを通して投資信託などの金融商品に回る可能性があるという。
(2013年10月1日21時32分 読売新聞)
オレが開設してる株式投資のサイトである 世界戦略室や投資情報を交流し合う掲示板の 江草の投資銘柄研究室ではやはりこのNISA導入の結果上がる株が何かということが話題になることもある。オレが以前から勧めている高配当の安定株であるNTTドコモや東燃ゼネラルなどは当然狙われるだろう。東燃ゼネラルの株価は今902円なのだが、来年になってNISAの制度が注目されればおそらく値上がりして株価も1000円を超えてしまい、投資金額が100万円を超えてしまうので対象外になってしまう。制度開始の2014年1月までなんとか今のままで値上がりしないでいて欲しいのである。東燃ゼネラルの場合、年間の配当利回りが4.21%もあるのを5年間非課税で受け取れるのは実に大きいのである。
NISAには非課税という長所だけではない。さまざまな短所もある。たとえば購入した株が値下がりした場合、売却して別の株に買い換えるというわけにはいかないのである。100万円で購入した株が値下がりして50万円になったのですべて売却したとする。ここで出た50万円という損失は、申告すれば他の利益と相殺できるし、翌年に繰り越すことも可能である。しかしNISA口座の場合はもうかっても非課税のかわりに損しても非課税なのである。その損失分を利益から控除できないのだ。頻繁に株を売買しているデイトレーダーや大口の投資家には制度の恩恵が何もないのである。
つまりNISA口座の制度によって政府が意図していることは、年間100万円分株に投資して、それを5年間は売らずに抱え込んでくれということなのである。株式投資を預貯金の感覚でやらせようとしてるのだ。
今会社の業績が良くて値上がりする株は比較的容易に予想できる。しかし、5年間ずっと業績がよくて・・・となるとかなり限られてくる。その間に何が起きるかわからないからである。5年後も右肩上がりで安泰というと、オレは「オリエンタルランド」くらいしか思いつかないのである。トヨタも日産もパナソニックもANAも、5年後にはどうなってるかはわからない。1ドル=50円などというとてつもない円高がやってくれば輸出で利益を稼いでいる製造業はほぼ壊滅しているだろう。5年後のことなんて誰にもわからないのである。
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