2013年09月15日(日) |
高速道路割引は役に立ってるのか? |
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高速道路をETCで利用すると、料金のところに「割引」と表示される。どんな時に割引されるのかオレは完全に把握してるわけではない。しかしそうして安くなるので嬉しいのも事実である。オレの場合「割引があるから利用する」ということはなく、「利用するべき必然がある」わけで、割引がなくなっても当然利用するわけだからいつまでも割引が続くとありがたいのである。さて、その割引制度は国費が投入されていて、その期限が切れるということが報道されている。読売新聞の記事を引用しよう。
高速料金割引、4月以降も継続へ…消費増税対策
国土交通省は、国が一部財源を負担している高速道路料金の割引制度について、期限切れ後の来年4月以降も継続する方針を固めた。
現行の制度は、割引の財源として、年間約9000億円を国と高速道路会社が負担しているが、国費の投入は来年3月末が期限となる。来年4月に予定通り消費税率が引き上げられれば、利用者の負担が増すため、国費投入による割引を継続する必要があると判断した。
消費税増税に備えた5兆円規模の経済対策に盛り込む方針だ。ただ、「効果が薄い」などの指摘もあることから、国費の支出を減らし、割引の対象や割引率も縮小する方向で検討する。
高速道路では現在、利用する時間帯や曜日、車種、地域によって異なる割引と、利用頻度に応じた割引が重複して適用されている。例えば、地方の高速道路で普通車は平日の午前9時〜午後5時に3割引き、午前0時〜4時は5割引きで利用できるうえ、大口利用者はさらに割り引かれる。
(2013年9月14日16時59分 読売新聞)
都心部の場合「効果が薄い」というのは事実だろう。「割引があるから使う」というケースはそれほど多くないからだ。ただ、この割引制度が利用時間の分散化につながり、渋滞を減らす効果が上がってることはどのように考えられてるのだろうか。深夜割引のおかげで昼間の利用者が減少して、長距離トラックなどが主に夜に走るようになっていることで、道路が24時間効率的に利用されていることは少なくとも大きな効果だと思うのである。だから縮小を検討する場合、深夜割引は絶対にそのまま維持してもらいたいのである。
ただ、地方の場合は「割引で安いから高速を使う」という利用者はかなり多いのではないだろうか。広域農道などをぶっ飛ばして行くのとさほど時間がかからないような田舎で高速を使わせるためには、安くしてでも通っていただかないといけないのである。どうせ道はガラガラなのだから。
今回の割引制度導入中の効果に関して、きちっとした検証はなされてるのだろうか。利用者の中で「割引があるから使った」という層がどの程度存在して、割引があった場合となかった場合の利用台数の違いとか、その場合の料金収入の変化とか、そうした調査は行われてるのだろうか。料金割引きをして利用台数が増えることで増収の可能性があるのならば、その割引は継続させないといけない。すでに利用が飽和状態の大都市圏ではなくて、地方で割引制度の存在が高速道路利用に関して与えた変化を把握すべきである。そうした調査なしに「財源がなくなるから」という理由で打ち切るのはあまりにもお役所的発想であり、どうすれば利益を増やせるかという企業活動で大切なことがなおざりにされているのである。
第二京阪ができて大阪から京都までの時間はとても短くなった。オレにとって「ちょっとかき氷を食いに行こう」というくらいの軽い気持ちで京都に行けるようになったのは事実だ。しかも休日は割引があって安い。だからオレにとってこの割引制度の存在は明らかに「利用増」につながってるのである。最初に「割引があるから利用するわけではない」と書いたが、やっぱりもしも割引がなかったら使わなかったかも知れないのである。そう考えればやはり制度のもたらす効果は大きいわけで、その検証をきちっと行わずにお役所の論理で料金を決定することの愚かさを思うのだ。
商売人や企業人の論理と、政治家やお役所や官僚の連中の発想はまるで違う。そしてこれまでの日本のデフレを招いたのは誰なのかを考えた場合、その愚をどうか繰り返さないでもらいたいのである。
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