2013年09月06日(金) |
日本に東京五輪をする資格があるか? |
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さて、東京五輪が開催されるかどうか、決定まであとわずかである。ライバルのマドリードはスペインの財政問題がネックだし、イスタンブールはついこの間まで反政府デモで混乱していた。もっとも治安が落ち着いていて、公共交通もきちっと整備され、しかも円安で観光客に割安感があるということになればもう決まりじゃないかと思うのだが、オレがそれを喜べないのは、この五輪開催がスポーツ振興という大義名分を利用して一儲けをたくらむ政治家やゼネコンの利益のための道具に使われるのが気分悪いからである。
日本にはまだ解決できていない大きな問題がある。それは福島第一原発である。昔は華々しく活躍していたのに、今や毎日300トンの汚染水を精算するだけのクソ迷惑施設になってしまったのが福島原発の残骸の廃墟である。そう、放射能汚染水はこれからも未来永劫発生し続けるのだ。貯水タンクを増設し続ければいいのか。福島県をすべてタンクで埋め尽くすつもりなんだろうか。発生する汚染水と必要なタンクの設置面積を計算するとどうなるのか。このまま行けば1000年後くらいには福島県の面積の1/3くらいが汚染水貯蔵タンクで埋め尽くされているかも知れないのである。
メルトダウンしてしまった炉心には近づけないし、事故から2年半がすぎても全く事態終息の目処が立たない状況である。地下水が毎日300トン流れ込んでその溶融した炉心部に接触するわけで、そこで新たな汚染水が毎日生産されているのと同じことである。東京電力はこの状況に気づきながら何も解決手段を示さなかった。いや、むしろこの問題について隠蔽していたのである。無策であるということを公表するよりも、知らなかった振りをするという卑怯な方法を使ったのだ。
政府はここで500億円くらい使って汚染水対策をするということを言い出したが、そんなはした金で解決できるわけがないだろう。しかし、500億が5兆円だったら解決可能なのかというとそうでもない。やっぱり何も変わらない。もはやゼニの問題ではないのである。ゼニをかけて解決できることならとっくに東京電力はそういう解決をとっただろう。いくらゼニをかけても無意味だからサボタージュしてるのである。その無意味なゼニは国に出させようとしてるのである。
原発とはかくも甚大なリスクのある施設なのだ。一度事故を起こせばこんなふうに取り返しがつかないのである。被害額は算定不能なのである。
今世界中で原発が稼働している。もしも戦争が起きればどうなるのか。相手国に最大のダメージを与える手段がその国の原発を破壊することである。ミサイル攻撃を受ければ原発の施設はひとたまりもないだろう。
東京五輪誘致を成功させることができる唯一の方法は、日本がこの事故をきっかけに「脱原発国家」に舵を切ったという世界へのアピールだったのではないかとオレは思うのである。しかし現実の日本はそういう方向には進まなかった。福島原発の事故は明らかに人災だったのに、誰も処罰されることもなかった。
オレは今世界中に存在する原発は「人類滅亡」のリスク要因の一つだと思っている。「核戦争」と「原発事故」のいずれかで人類は滅びるというのがオレの予測だ。地球規模の地殻変動が起きたときに、つまり今起きてる地震程度ではないもっと大規模なものが起きた時にひとたまりもないということなのだ。
東日本大震災は予測可能なレベルの地震であった。過去に同程度の津波もあった。その対策を怠ったために福島第一原発は破壊されたのである。だからこれはまぎれもなく人災である。その人災を人災としてとらえず、関係者に対して刑事処分もせずに放置し、しかも東京電力に企業として責任を取らせることもなく存続させ、退職したOBに巨額の企業年金が支給され続けてることはオレには納得できないのである。
おそらく東京五輪は、アベノミクスの第三の矢のひとつ、成長戦略として利用されるのだろう。これもまたスポーツの本来のあり方を歪めたものである。
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