2013年05月16日(木) |
ガンホーの躍進、スクエニの凋落 |
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アベノミクス効果で株式市場は活況を呈してるが、その中でもっとも脚光を浴びてる銘柄が、「ガンホーオンラインエンタテインメント」である。昨年秋に20万円程度だった株価は3月には500万円を越え、株式分割で1/10になった後も上昇を続け、160万を超える勢いである。20万→1600万で実に80倍にもなったということである。これらはスマホでみんなが遊んでるゲームの「パズドラ」のヒットによるもので、現在の株価が高すぎるとはまだ思ってない人も多いのである。
ゲーム環境は劇的に変わった。かつては家で遊ぶ据え置き型のゲーム機が主流だったわけで、任天堂のWiiやソニーのプレステ3で遊んだものが、ニンテンドーDSやPSPによっていつも携帯するものとなり、そしてオンラインゲームの隆盛によってゲーム機そのものが不要となってしまった。このような変化をきちっと予想できたものはいただろうか。
かつてはドラゴンクエストやファイナルファンタジーでゲーム業界の勝ち組だったはずの「スクウェア・エニックス」はそうした変化の波に乗れなかった。大幅赤字に転落してしまったのである。2013年3月期の決算では137億円あまりの純損失を出している。ブラウザゲーム、スマホ向けのコンテンツは収益を上げているが、欧米での家庭用ゲーム機向けのソフト販売は伸び悩んでるのだ。もちろんスクエニもガンホー同様にスマホで遊べるゲームにも積極的に力を入れてるのだが、かつて主力だった製品群が勢いを失ってしまっていることは大きなマイナスである。
オレの回りで昔の携帯電話を相変わらず使ってる人はもはや少数派だ。みんなどんどんスマホに変えていくのである。そうしてLINEを使って無料通話するから、携帯電話会社はもはや通話料では稼げなくなったのだ。今時携帯電話代を月に2万、3万と使ってるのは生活保護を受給してるのに毎日パチンコにそのゼニを浪費してるような馬鹿だけである。
そうして誰もがスマホという通信機能を持ったモバイルPCを手に入れたことで、その上で遊べるオンラインゲームがゲームの楽しみ方の主流となり、その中でヒットするゲームを出したところが勝ち組となるのだ。それが「ガンホーオンラインエンタテインメント」だったということである。
最近の株価上昇でどんな株でも上がってるかのように思われているが実際はそうではない。他の業種で大きく上昇しているのは円安によって利益を得られる自動車株や、最悪の状況を脱した電機株、そして金融緩和で資金が流れ込みそうな不動産株などである。鉄鋼株などは原材料が値上がりするために収益悪化が予想されてまり上がっていない。もちろん、「なんでこんな銘柄まで上がるんだ?」というのもあるわけで、海外の資金が流入し、個人投資家が復活したことで株式市場が全体に活況を呈してることはまぎれもない事実である。今値上がりしていない業種ももしかしたら新しい材料が出てくるかも知れないからだ。
為替相場は日銀の金融緩和を受けて大きく円安ドル高に動いた。ついに心理的節目の1ドル100円を突破して102円台まで円安は進行した。かつての高度成長の時期に日本を支えてきた輸出産業が、バブル崩壊後の失われた20年で失ったモノを今取り返しつつあるのだ。今はアベノミクス効果は円安、株高という形で反映されているわけだが、今後収益の改善した企業がそれを給与に反映して、賃金上昇が起きるところまで進むかどうかである。
吹けば飛ぶような個人投資家のオレは、ガンホーの上昇にも乗れず、直近の大幅な株価上昇の恩恵を受けたわけでもない。保有する銘柄の含み損が解消してほっと一息ついてる程度である。ただ、多くの人が株式市場に注目するようになったのはいいことだ。参加者が増えれば、一部の証券会社が仕掛けるイカサマ的な市場操作が困難になるからである。
円安がどこまで進むのか、株価はどこまで上昇するのかオレにはわからない。経済というのは生き物である。常に予測不可能な変化を遂げるのである。しかし、だからこそ面白いのである。昨年11月に息子が遊んでるスマホの画面を見て、即座にガンホーに注目できなかったオレが鈍感だっただけである。株式投資を楽しむ人間として、チャンスを逃したことは常に大きな後悔を伴うのである。
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