2013年05月01日(水) |
きみは『キングダム』を読んだか? |
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オレには連載されてるのを読むのが楽しみな漫画がひとつある。それは『週刊ヤングジャンプ』(集英社)に掲載されている『キングダム』である。『キングダム』の作者は原泰久。2006年9号より連載中だからもう連載期間は7年になるわけである。単行本は、2013年4月現在で30巻まで発刊されている。
その『キングダム』がこのたび手塚治虫文化賞大賞のマンガ大賞に選ばれたことをオレは祝福したい。この作品のすばらしさがそうして認められたことをオレは素直に喜びたいのである。
『キングダム』は下僕の身分から大将軍への栄達を夢見る少年「信」を主人公に、中国の戦国時代の末期、秦の始皇帝の時代を描く作品である。登場人物の多くは実在する歴史上の人物だが、かなり脚色を加え、個々の武将の強さも超人的に誇張されてるなどの部分はあるが、そうした娯楽色も含めて作品世界にぐいぐいと引き込まれる強い魅力がある。
身分の低い下僕から一歩ずつ将軍への階段を登っていく「信」と、少年のような後の始皇帝「政」の友情が物語の軸となる。その二人を中心に激動の戦国時代をいきいきと描いているのである。中国の歴史の知識がなくとも、楽しんで読めるようになっている。ある程度の史実をふまえつつ、ある部分では大きく作者の想像の世界に逸脱しながらも、全体としてはひとつの世界観を崩さない、そんな素敵な作品なのである。
歴史を学ぶには、その時代を描いた小説や映画をまず楽しむことだというのはオレの持論である。中国の歴史を題材にした小説は数多く日本で読まれていて、『三国志』の登場人物はよく知られている。しかし、春秋戦国時代となると急にマニアックなものという扱いになってしまい、オレのように古典を教える人間くらいしか詳しく読まないということになってしまうのである。そこには多くの魅力的な登場人物がいるのに実に残念である。宮城谷昌光さんの小説では春秋戦国時代の人が多く取り上げられているのでぜひ読んで欲しいとオレは思っている。ただ、娯楽性という点では少し敷居が高い。そういう意味ではこの『キングダム』が評価され、テレビアニメも制作されてるというのはとても喜ばしいことである。
もしもこの作品を知らない方がいれば、放映されるテレビアニメをぜひ見て欲しい。その面白さにたちまち夢中になるはずだ。もちろんテレビアニメは時間的な制約でかなり漫画を凝縮して作られてるので、興味を持てば漫画の方もぜひ読んでもらいたい。あるいは先に漫画を読んでからテレビアニメという順序でもいい。
これまで手塚治虫文化賞大賞のマンガ大賞に選ばれてきたのは漫画の歴史に名を残す名作ばかりである。その一つにこの『キングダム』が加わることとなったことをオレは称賛したいのである。
加えてこの時代を理解するならこういう作品もある。
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