2013年04月17日(水) |
グーグルは親切すぎるのである |
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オレは予測変換という機能が嫌いである。たとえば共用のパソコンで「成功」という語句を入れようとすると、「性交」ということばや「性行為」ということばが表示されてしまうときがある。そしてついついそれらの言葉を検索してしまうのである。せっかくの時間をそういうつまらないことに費やしてしまうのはすべてグーグルが悪いのである。
そうした機能の中で、検索時に他の方が調べている検索キーワードの組み合わせが勝手に出てくるという機能がある。たとえばネットで誰かが「江草」と検索すると、プロ野球選手の「江草仁貴」さんや作家の「江草天仁」と並んで「江草乗」という語が表示される。なんとも親切な機能である。
ところがもしも誰かが悪意をもって私を誹謗中傷するサイトを作り、そこに事実無根の犯罪のことを書けば、そこにはその誹謗中傷の内容が表示される可能性があるのだ。「江草」と入力するとそこに「江草 変態」とか「江草 レイプ」などの文字が表示されるとする。そして実際に「江草 レイプ」のところを選ぶと、誹謗中傷サイトにたどり着けるのである。これはすべてグーグルの罪である。
その状況に対して、グーグルに訴訟を提起した方がいた。当然の行動である。読売新聞の記事を引用しよう。
自分の名をグーグルに、犯罪想起の単語…判決は
グーグルの検索サイトの「サジェスト機能」により、自分の名前と犯罪を連想させる単語が表示され名誉を毀損(きそん)されたとして、日本人男性が米グーグル本社に表示の停止と損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(小林久起裁判長)は15日、停止と慰謝料30万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
ただ、同社は停止を命じた地裁の仮処分決定に従っておらず、判決に応じるかは不透明だ。
原告の代理人弁護士によると、同機能により、男性の名前を検索欄に入力すると犯罪を想起する単語も同時に表示され、クリックすると、男性を中傷する事実無根のサイトが表れる。男性は、サイトの書き込みを理由に就職の内定を取り消されるなどの被害に遭っているという。
地裁は昨年3月、男性側の仮処分申請を認めて同社に表示停止を命じたが、従わなかったため、男性が提訴した。
訴訟で、同社は「表示されたサイトに関与しておらず、責任はない」と主張したが、判決は、同社には仮処分決定を受けた時点で表示停止の義務があったと指摘。「違法サイトを容易に閲覧できる状況を作り出しており、名誉毀損やプライバシー侵害に当たる」と判断したという。
ただ、米国に本社がある同社に、日本の裁判所の判断に従わせるには、米国の裁判所を通じて強制執行を求めるしかない。地裁が昨年9月、仮処分を無視していることを理由に1日当たり50万円の支払いを命じても、同社は従っておらず、原告の代理人弁護士は「グーグルに誠実な対応を期待するしかない」としている。
(2013年4月16日09時26分 読売新聞)
グーグルがこの裁判の命令に従うことは100%ないだろう。だからこの状況は改善されないのである。誰かを陥れようと思ったらいとも簡単にできてしまうのだ。そんな恐ろしい状況が今ここに存在してるのである。
自分を振った女の子に逆恨みして、その女の子が実はとんでもない女だと嘘八百を並べたてて書いたサイトを作れば、その女の子の名前を検索したらその嘘サイトにたどりつけるのである。結果として誹謗中傷という目的は達成されることになる。
きっとアメリカでも迷惑してる善良な一般市民は大勢いるはずだ。グーグルのこのお節介な機能のために迷惑を受ける大勢の人たちと、便利さとどちらを優先するのか。当該訴訟がアメリカでも提起されることをオレは期待するのである。
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