2013年04月02日(火) |
図書館も外注の時代なのか・・・・ |
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すぐれた図書館の条件とは何か。それは本に対する目利きのあるよい司書がいて、本を選ぶのが楽しくなるような図書館である。すぐれた司書というのは言わば「本のソムリエ」であり、それぞれの読み手が好きになるような本を敏感に感じ取ることが可能なのだ。常人ではなかなかそれだけのレベルには到達できないのである。
さて、自治体図書館が経費節減をはかる中で、なんと民間企業である「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」(CCC)に業務を委託するところが登場したのである。佐賀県武雄市である。さっそく記事を引用しよう。
佐賀・武雄市:TSUTAYAの図書館がオープン 毎日新聞 2013年04月01日 西部朝刊
レンタル大手TSUTAYAの運営会社「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」(CCC)が指定管理者になる佐賀県武雄市図書館は1日に改装オープンする。一般市民向け内覧会が31日にあり、館内ではスターバックスコーヒー、蔦屋書店、レンタルソフト店が営業を始めた。
新図書館は蔵書数約20万冊。開館は午前9時〜午後9時で年中無休。CCCへの年間委託料は1億1000万円で5年間の契約。市の直営より約1割の経費節減になる。樋渡啓祐市長は「人件費の面から市の直営では無理だった」と話している。改装費7億5000万円のうち、CCCが約3億円負担した。
神奈川大学の「指定管理者モニタリング・評価研究所」の南学副所長は「これまでの図書館の業態を大きく変えているだけに賛否両論が激しく渦巻くでしょう」と述べた。
オレは本が好きだから本好きの女性も好きだ。「趣味は本屋めぐり」という方が居たらそれだけで萌える。本屋で一心不乱に本棚を眺めて本を探している女性はとても美しいと思うのである。
図書館がTSUTAYAになり、館内での飲食が可能になって営業時間が延長され年中無休になるということは利用者にとってかなり便利である。夜9時までオープンしているのならば仕事帰りに行きやすいだろう。しかもこの図書館では、貸出機を利用するとTカードにポイントが貯まるのだという。本を借りればポイントが貯まるなんて、なんてすばらしいんだ。楽しいことをするとオマケがもらえるというもうたまらない作戦なのである。オレが武雄市民なら毎日通うだろう。
ただ、オレが少しこだわるのはこの「飲食」の部分である。オレは「本を読む時は飲食禁止」という立場だ。本を汚すことを恐れるからである。そのあたりのマナーが少し気になってしまうのだ。本を愛するからこその違和感なのである。
この図書館は従来の図書館とは違い、Tカードを所持していれば武雄市民ではなくても利用できるのだという。それもまたすばらしいことである。企業の側としては併設の店舗から利益を出せば図書館でかかる経費分は十分に回収できるわけで、しかも市からの委託料も入ってくるから十分に採算がとれるとふんだのだろう。
こうした「図書館のアウトソーシング」がこれから全国で増えれば利用者にとってはとてもすばらしいことである。オレの地元にもできてくれないかとふと期待してしまうのである。
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