2013年03月02日(土) |
あべのハルカスには負けないぜ! |
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というタイトルをつけてみたのだが、考えたら「あべのハルカス」がもともと大阪の他の地域、キタやミナミの人気に勝てるわけがないのである。以前にこの日記でも書いたことがあるが、そもそも大阪以外の方には「あべの?なにそれ?」という感じで存在そのものが認知されてない大阪のマイナーなところなのだが、そこに日本一高い商業ビルを建設するというむちゃくちゃなことをバブルがはじけた頃に計画したのが近鉄である。その無謀な計画はテナントが埋まるかどうかわからないままに発進して、ビルに入居予定のシャープ本社が大赤字で死に体となってしまってどうなるかわからないのだが、それでも来春の開業が決まっている。まあこういうものは作ってしまったもの勝ちというところもあるだろう。銀行もいまさら近鉄を倒産させるわけにもいかないからである。
さて、その動きに影響されたのか老朽化した阪神百貨店の建物もとうとう建て替えということになったのである。産経新聞の記事である。
大阪神・新阪急、高さ190メートルの2式高層ビルへ 35年度完成目指す 2013.3.1 22:25
阪神百貨店梅田本店が、高さ最大約190メートルと同85メートルの「2段式高層ビル」に生まれ変わる計画が1日、分かった。阪急阪神ホールディングス(HD)が、同百貨店が入る大阪神ビル(大阪市北区)と隣接する新阪急ビル(同区)を一体開発し、大規模化する。月内にも大阪市の都市計画審議会で正式に決定する。
両ビルの高さは現在約50メートル。阪急阪神HDは、両ビルの敷地を合わせて高さ85メートルの一体化したビルとし、大阪神ビル側の一部を最大190メートルに高層化する。両ビルの間に走っている道路は、2階程度(高さ5・5メートル)の高さでまたぐ形となる。
両ビルの容積率は現在1千%だが、災害時の一時避難場所の設置や周辺歩道の拡充などを条件に、都市再生特別措置法の特例で2千%に緩和される。延べ床面積は現在の約15万平方メートル(両ビル合計)から、25万平方メートルに拡大する。
阪神百貨店は新ビルの中層階に入る予定で、売り場面積は現在と同程度となる見通し。阪神百貨店とJR大阪駅などを結ぶ「新梅田歩道橋」も大規模改修する予定。来年度にも着工し、平成35年度の完成を目指す。
平成35年ということはまだ10年先だ。そんな先のことなどわからないのである。きっと「あべのハルカス」同様に10年先には今とはまた違った状況が起きているだろう。10年後の大阪がどうなってるかの予測が全くできないのに、10年先の計画をしてしまうのは大きなギャンブルである。ただそこでも近鉄の無謀なプロジェクトと同じことがいえる。近鉄同様に阪急阪神も大きすぎてつぶせないのである。
借金の額に比べてキャッシュフローがあまりにも少ない、理論上は破綻していたはずの阪急は、阪神と合併することでバランスシートが大幅に改善してかろうじて生き残った。そして阪急百貨店の建て替えなどの「さらに借金をして銀行からゼニを引っ張る」という作戦をとった。なかなかしたたかである。
借金というのは大きければ大きいほど実は借り手に有利である。貸し手側は「もう無理」とは言えないのだ。貸すのをやめたとたんに破綻してしまう相手には永久に貸し続けるしかないのである。それは日本国債の発行額が永遠に増加し続けることを見ればわかる。
阪急阪神HDには今の借金を返済する能力はない。ではどうすればいいのか。もっとでかい借金をしてしまえばいいのである。つまり今回発表された建て替え戦略はきわめて有効だといえる。借金に借金を重ねて繁栄を目指す安倍晋三モデルを見習ってるだけだ。
阪神百貨店の建て替えの中で、あの地下二階のイカ焼きはどうなるのだろうか。いつのまにか大幅劣化してしまって人気を失い、行列もなくなったあの店は遠からずその役目を終えるだろう。もっともオレがあのイカ焼きを買うことは二度とはないと思うのだが。
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