2012年11月18日(日) |
阪神百貨店イカ焼きの終焉 |
携帯用URL
| |
|
どうかお読みになる前に←応援のクリックをお願いします! m(_ _)m
阪神百貨店の地下の食品コーナーの名物と言えばやはり「イカ焼き」だった。いつも売り場には長蛇の列ができていて、イカ焼き=大阪名物というイメージを確立するために阪神百貨店の果たした役割は大きい。オレが梅田に立ち寄った時にはよくそこでイカ焼きを買って食べていたのである。
もちろん大阪には他の粉モンもたくさんある。たこ焼きやお好み焼きもよく食べられている。そしてイカ焼きを提供している店も多い。ショッピングモールのフードコートではたいていイカ焼きを食べることができる。オレは北花田のイオンモールでよくイカ焼きを買って食べていた、そこで食べるイカ焼きもけっこうオレにとってはお気に入りだったのである。
先日、久しぶりに梅田に出かけた。新しくなった阪急百貨店、大阪駅の駅ビル、そして阪神百貨店へも出かけた。様変わりしてしまった阪神百貨店の地下のスナックパークで、昔と変わらずに存在したイカ焼きを買おうとしたオレはいつものあの行列が存在しないことに驚いた。待たずに買えたイカ焼き(和風デラバン)を手にしてさらに驚いたのである。
こんなに小さくなったのか!
小麦粉の値上がりとか、さまざまな逆風があったのは否定できない。きっとこのイカ焼きの大きさも徐々に小さくなっていったのだろう。しかし、久々に食べたオレはその劣化ぶりに唖然としたのである。大阪府下の他の店で売られているイカ焼きと比較しても完全に負けているレベルだった。
食べ物屋がいつまでも人気を保っていけるのは、値段と味のレベルが客の要求にきちっと応えているからである。高くても美味しかったら納得するし、まずくても量が多かったり値段が安かったら納得するのである。ただ、提供する商品のレベルを下げたらダメだ。それは一気にこれまでの顧客を失うことにつながる。オレは以前によく寄り道していたイカ焼き屋があったが、店主が交代したらたちまち値段が上がってイカの質が落ちた。もう2度とその店には行ってない。なぜ人気店だったのかを後継者は全くわかっていなかったのである。客は馬鹿ではない。
大阪でなぜグルメガイドが不要なのか。まずい店は自然淘汰されてしまい、長く生き残ってるのは競争を勝ち抜いた店だけだからである。広告料目当てのくだらない雑誌記事の紹介ではなくて、本当にうまいものを知る人たちの口コミ情報によってハイレベルの店は伝えられ、リピーターによって支えられているのだ。
オレはもう2度と阪神百貨店の地下でイカ焼きを買わない。こんなに小さなイカ焼きが210円もするなんてあんまりだ。ぼったくりだ。どうしてもイカ焼きが食べたいならば他の店で買う。
今でもグルメ雑誌には阪神百貨店地下のイカ焼きが掲載されている。しかし、昔に比べてものすごく小さくなったという事実を記載したものがあっただろうか。一件もないのである。オレはこんなことになっていたことを今まで知らなかったのである。もしも記事で一行でもその事実に触れてあったら驚くこともなかっただろう。
昔自分が梅田に寄ったときは必ず、行列に並んで買って食べていたあの愛するものを失ったオレは、深い悲しみを感じつつ帰路についたのであった。
←1位を目指しています! m(_ _)m 投票博物館