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関西電力は昨年も今年も大幅な赤字になることは確実である。大飯原発は再稼働に向けて動き出したが、それ以外の原発の再稼働の目処はたたない。赤字といっても1000億以上の巨額である。通常ならこんな非常時に配当金なんて出ない・・・と思っていたらちゃんと半期ごとに30円の株主配当は維持されているのである。今年の株主総会でも橋下大阪市長などの出した「原発からの撤退」という議案はすべて否決されたのだ。今、安西電力の株価は1000円を切った状態であり、それでも年間に60円の配当が出るわけで配当利回り6%を越える超バリュー株となっているのだ。
株主たちはどのように考えてるのだろうか。総会の結果を見る限りでは、多くの個人株主は自分の総会での投票権を行使して「原発阻止」には向かわなかったということがわかる。
大阪市は関西電力の最大株主である。だから年間に50億円ほどの配当金が大阪市に入ってきているはずである。株主としての立場を最大限利用するならば、原発再稼働によってじゃんじゃん利益を出して、当面はその配当を維持しつつ株価も上昇して欲しいということになる。だから橋下市長の発言や行動は、株主の立場としてはかなり矛盾しているのだ。今は一時的に株価が下がっても、原発からの完全撤退で企業の価値が高まるからという将来的な展望は、少なくとも今の株価には影響しない。株価は目先の材料でしか動かず、今日本中の電力会社の株価が暴落しているのは、どの電力会社も原発再稼働が困難であるいうことが認識されているからだ。
株主には「赤字なのに配当が多すぎるから減らしてください」という提案も可能だったはずである。橋下市長が本気で原発廃止を目指すならば、少なくともそういう提案も含めるべきではなかったか。ところがそのような提案はない。「再稼働反対」と「配当はそのままください」というのはかなり矛盾する意見に思えるのだ。
もしも原発事故がこれから二度と起きないのならば、電力会社の株はどう考えても今が買いである。おそらく大飯原発の再稼働が順調に進めば日本中にある休止中の原発すべてを再稼働できる環境が整うからだ。しかし、再度原発の大事故が起きるならば、もはや電力会社は配当どころではなくなるだろう。株式投資にはさまざまなリスクが存在する。パナソニックのように経営者がとてつもない馬鹿で、プラズマテレビ工場に2000億も投資してすべてを無駄にするということも起きれば、勝手に増資されて株価は暴落し、その情報を漏らした空売りインサイダーたちにみんな利益を奪われるということも起きる。それらのリスクと比較して電力会社の抱えるリスクが大きいのかどうかはオレには判断できない。
ただ、もしもこのまま再稼働が進むならば、関西電力の株は買いであるとしか言えない。もちろん買う買わないの判断をするのは個人投資家の皆さんであり、オレの考えている要素だけで株価は決まらないのだが。
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