2012年06月08日(金) |
ヘタクソはボールを蹴るな! |
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場外ホームランのボールが当たってクルマが壊れた場合、クルマの持ち主は球場やそのゲームの主催者、あるいは打った打者に賠償を求めることができる。打者に払わせることはないだろうが、球団や球場が補償するはずである。つまり、ボールがフィールドから外に出てなんらかのトラブルが起きた場合、その責任はボールを出した人にあるわけだ。
小学校の校庭でヘタクソがボールを蹴っていた場合、そのボールがグランドの外に飛び出してしまうのはヘタクソだからである。その飛び出したボールのせいで誰かがケガをしたのならば、きちっと賠償しないといけないのである。それが社会のルールである。運悪くそのボールのせいで誰かが死んでしまった場合は、その賠償額はかなり高額になる。これもまた仕方ないことなのである。
読売新聞の記事を引用しよう。サッカーボールがゴールに入らずに道路に飛び出したために人を死なせてしまった少年の事件である。
校庭からボール蹴った元少年側に2審も賠償命令
愛媛県今治市で2004年、オートバイに乗った80歳代の男性が、小学校から飛び出たサッカーボールを避けようとして転倒し、この時のけがが原因で死亡したとして、大阪府内の遺族らが、ボールを蹴った当時小学5年だった元少年(20)の両親に計約5000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、大阪高裁であった。
岩田好二裁判長は、1審・大阪地裁判決に続いて元少年の過失を認定し、両親に計約1180万円の賠償を命じた。
岩田裁判長は「校庭からボールが飛び出すのは珍しくなく、注意しながら走行すべきだった」と男性の過失を新たに認定し、賠償額を約320万円減額した。
判決によると、04年2月、元少年が校庭で蹴ったボールが道路にまで転がり出て、男性がオートバイごと転倒。足の骨折などで入院し、その後、生活状況の変化で体調が悪化し、翌年7月、肺炎で死亡した。
(2012年6月8日07時44分 読売新聞)
学校の近くをクルマやバイクで走行する場合、常に校庭から飛び出してくるボールを予測して運転しないといけないのだろうか。それはむちゃである。もっとも校門の近くでは子どもの飛び出しを警戒して徐行することはある。生徒が交通ルールを必ず守るとは限らないからある。しかし信号無視による飛び出しなどの場合は明らかに落ち度があるわけで、それでもクルマの側の責任を問われるならばオレは納得できない。
歩道でふざけあっていた子どもが道に飛び出してきた場合、クルマはそこまで注意する義務があるだろうか。否だと思う。道に飛び出す子どもが悪いのである。
ボールを蹴った少年の両親に賠償を命じた今回の判決をオレは正当なものだと評価したい。ただ、要求額が5000万円というのは過大すぎる。80歳代の男性の命の値段が安いというわけではないが、この事故が故意に起こされたものではなく、不幸な偶然の結果発生したものであり、運転技術が高ければなんなく回避できたと考えれば減額もまた妥当な気がするのである。
バイクの転倒で骨折したことと、その翌年に肺炎で死んだことの間に直接の原因があるのかどうか。これはオレにはなんとも言えない、骨折せずに普通の生活をずっと送っていれば体調も悪化しなかったかも知れない。そう考えるとやはり因果関係を否定できないのである。ただ、そのように考えると世の中のできごとはすべて相互に影響し合っているわけで、無制限にこういうとらえ方を拡大するわけにもいかないだろう。
校庭のボールが簡単に外に飛び出さないようにネットを高くするとかいう程度の対策しか考えられないわけだが、そういえばオレの勤務する学園のテニスコートのボールは外に飛んでいくことなんかはないのだろうか。ヘタクソが打ったテニスボールが通行人を直撃したらどうなるのだろうかなどとオレは心配するのである。
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