江草 乗の言いたい放題
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2012年05月15日(火) 入れ墨は個人の自由な表現です!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 一目で馬鹿とわかるスタイルがある。ぺちゃんこのカバンに、靴のかかとを踏んづけてスリッパみたいにして履いていて、ズボンをずり下げてケツを半分見せるようにはいていて、変な髪型でいればその中学生や高校生は100%馬鹿である。これまでそういうスタイルの馬鹿の中にものすごく勉強のできる成績のいいヤツは見たことがない。なぜ自分の馬鹿を宣伝しながら歩くのかオレには理解不能なんだが、馬鹿というのはもしかしたら自分が馬鹿であることに誇りを持ってるかも知れないので、それで「ぼくは馬鹿です」というのを周囲にアピールしつつ振る舞うのだろう。本当にどうしようもない馬鹿である。

 たいていのヤクザは見るからにヤクザらしいスタイルをしている。「私たちはカタギの人間じゃありませんぜ」というオーラを出してるのである。もちろんヤクザでも幹部の方はいかにもビジネスマンという雰囲気のインテリヤクザもいるわけだが、下っ端のチンピラはヤクザ臭がプンプンしていて、小指がなかったりするのである。そしてなぜかカラダに絵を入れてる方々が多いのである。「入れ墨」というのは日本社会では「ヤクザ」の方々のすることであり、まっとうな「カタギの衆」のすることではないのである。広末涼子の夫のキャンドル・ジュンも全身入れ墨ということだからオレの分類では「カタギの衆」ではないのである。

 さて、「公務員」というのはいろんな職業の中でももっとも「カタギ」のイメージの強い職業である。逆にヤクザなイメージの強い職業といえば「政治家」「芸能人」「覚醒剤の売人」「売春婦」「ヒモ」などがあげられるだろう。安定した「カタギ」の仕事だからこそ結婚相手には公務員を希望する女性が多いわけで、オレのようにその身分や地位を捨てた人間は周囲から基本的に「アホ」と思われるのである。ところが大阪市役所というのはとても不思議な世界で、ヤクザでありながらカタギの世界にいられるというのか、カタギの衆でありながらヤクザのスタイルができるというのか、そういうことがまかり通っていたのである。読売新聞の記事を引用しよう。

入れ墨職員100人超?…配置に頭痛める大阪市
 大阪市環境局が今年3月、同局の全職員約3200人に入れ墨の有無について調査したところ、約50人が「入れ墨をしている」と回答していたことがわかった。
 同市では、橋下徹市長の指示で全職員に対する入れ墨の調査が進行中で、数はさらに増える見通しだ。市は人目に触れる場所に入れ墨のある職員を市民対応部署から外すなどの措置を検討しており、人事配置で苦慮する可能性もある。
 市環境局は2010年5月に職務倫理に関する内規を施行、この中で「タトゥーまたはこれに類するものをしてはならない」と決めている。しかし、昨年、市民から「入れ墨をしたごみ収集職員がいる。問題ではないか」という意見が寄せられ、同局が今年2〜3月、内規が守られているかどうかを記名式で調査した。
 職員に▽入れ墨の有無▽入れている体の部位――などを尋ねた。環境局は、入れ墨があると答えた職員には、可能な限り消すように指導したという。
 一方で、全市職員調査のきっかけになったのは、2月、児童福祉施設の職員が子供に入れ墨を見せていたことが明るみに出たことだった。橋下市長は「公務員が遊び半分で入れ墨を入れるなんて何かが狂っている」と問題視、市長をトップとする服務規律刷新プロジェクトチームを発足させた。
 5月1日、教職員など約8000人を除く全職員約3万人(環境局も含む)を対象にアンケートを始めた。
 アンケート用紙は、「勤務中に入れ墨が市民の目に触れることになれば、市民が不安感や威圧感を持ち、市の信用を失墜させる」と説明。頭部や腕、足など人目に触れる可能性のある部分について、人体のイラストに図示する形で、大きさや入れた時期などを記名回答するよう求めている。背中など人目に触れない部分については任意回答とした。
 全職員アンケートの回答期限は14日だが、市幹部は「全体では100人を超えるのではないか。こんなに多いとは思わなかった」と、その後の処置に頭を痛めている。
(2012年5月13日11時48分 読売新聞)


 3200人中で自己申告者が50人ということは、最低でも1.6%の入れ墨率ということになる。日本人の入れ墨率が何%なのかを調べたデータはないと思うのでこれが高いのか低いのかの判断は難しいわけだが、少なくともかなりの高率であることは間違いないと思うのである。

 さて、この入れ墨職員の問題だが、世間の人たちは「公務員なのにそんなヤクザなことをして!」と目くじらをたてるかも知れない。もちろん納税者としてその怒りは正当であり、オレも同じことを思うのである。しかし、こういう場合は発想の転換が必要である。

 たとえば女子高生の援助交際を問題視する人たちは「学生の本分である学業を頑張らないといけない高校生がこんなことをして・・・」と嘆くわけだが、それは彼女らの属性を「女子高生」ととらえているからであり、もしも彼女たちを「売春婦」ととらえるならば、「売春婦なのに学校に通ってお勉強もしている」ということで、逆境にも負けずに向学心を失わない立派な方々ということになるのだ。

 この入れ墨職員問題も同じことである。公務員なのに入れ墨をして・・・と思うからいけないのである。そっちを中心にしないで入れ墨を基本に考えればいいのだ。ヤクザの主なシノギというのは麻薬・覚醒剤の密売や、管理売春、賭博、インサイダー取引、みかじめ料などである。それらのシノギは日本の法律に触れるものばかりである。ところがまっとうに公務員として働くことをシノギにしているヤクザがいたとしたらどうか。なんと立派なヤクザさま!ということになるのだ。ヤクザなのに立派な公僕としてがんばっておられるということである。なんでみんなそんなに問題視するのか。暖かくそのヤクザたちを見守ってやろうじゃないか。えっ?何。ヤクザは公務員になるな? 誰だそんなことを言うのは。職業選択の自由は日本国憲法で保証されているじゃないか。入れ墨職員たちはみんなヤクザなのである。それがたまたま公務員であっただけのことである。公務員としてまっとうな仕事しているヤクザをクビにすることができるのだろうか。


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