2012年02月24日(金) |
小中学校で留年させるとどうなるか? |
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橋下大阪市長が「小・中学生にも留年制を。わかってないのに進級する方が問題」という発言をしたことが話題になっている。オレは基本的にこの「義務教育での留年制」には賛成だ。しかし、これは実現不可能だろう。その理由ははっきりしている。見栄っ張りの親や子どもが多すぎるからである。学校での勉強がわかってないという現実から目をそらし、「留年生とバレるのがカッコわるい!」という理由からこういう制度に反対するに決まっている。
しかし、やらないよりもやった方がいいとオレは思うのだ。親も「我が子が留年生」であるという事実をしっかりと受け止めるべきなのである。
賢い生徒とそうでない生徒が居るというのは厳然たる事実である。そして、そうでない生徒の多くはまじめに学習しない生徒である。宿題をきちっとやらなかったり、授業中におしゃべりして先生の話を全然聞いてなかったりしてその結果として成績が悪いわけだが、その結果として留年させられることになるととたんに親は反発するだろう。「成績が悪いのは教師の教え方が悪いせいだ!」などと責任転嫁するのである。そして教師に対して「おまえの教え方が下手くそなせいでうちの子は留年した。どうしてくれるんだ!と詰め寄るのである。モンスターペアレントというのはそういう類の連中である。
わかっていないままで進級するよりも、きちっと理解してから進級する方がいいに決まっている。橋下氏の主張は正論だ。しかし、世間の普通の親の感覚はそうではない。普通の親の感覚は、自分の子が頭が悪いという現実を認めつつも、それを世間に対しては認めたくないという見栄っ張りの論理なのである。
まず親たちは「留年生ということでいじめられるからかわいそうだ」と主張するだろう。ここで悪いのは留年生をいじめるクソガキどもであり、留年制度というシステムが悪いのではない。そんなクソガキもまた「心が発達していない」という理由で留年させたらいいのである。授業中に静かにできないような迷惑なクソガキにも、降級という制度を適用すればいい。進級じゃなくて降級させてやるのだ。おとなしくできるようになるまで幼稚園に留め置けばいいのである。
というわけでオレはおおむねこの方針には賛成だ。しかし、絶対に導入はできないだろう。世間の普通の人々は、「自分の頭が悪い」という事実を認めつつも、それが明らかになることを怖れ、そうでないように振る舞おうとするものなのである。高校の制服反対運動は、その服を着ているだけで偏差値が低いと思われてカッコ悪いというのが本音であり、偏差値の高い学校では逆に制服はステイタスなのだ。結婚式で紹介される新郎新婦は常に成績優秀であり、塾や予備校は「とりあえず勉強はしたよ」という意味のアリバイ養成機関として立派に役立っている。そうしてみんな自分を少しでも賢く見せたがるのである。絶対に不可能なこの小中学校留年プラン、もしも実行できればオレは橋下市長をかなり見直すだろう。
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