2012年01月31日(火) |
この子どもたちはどうすれば救えたのか? |
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たとえ統合失調症で行動がむちゃくちゃであっても、子どもたちにとっては唯一の母である。2010年8月に自転車で九州に向かおうとしていた一家が保護され、子どもたち3人は施設に預けられ、その後母親の状態が落ち着いたからと子どもたちは家に戻されたわけだが、まさかこのような悲劇が待っていたとは誰が予想できたであろうか。
またその母親にも「自分はこの子たちを育てられない」という自覚もあった。子どもたちを児童福祉施設に預けようとして市役所に出向いているのだが、結局預かってもらうのは中止して帰っているのだ。窓口でどのような応対だったのかはわからない。しかし、お役所が母親から投げかけられたサインにちゃんと気付かなかった可能性もある。
殺された長女は、母親代わりに一家の家事をしていたという。子どもたちはみなやせていて、冬でも薄着だったということで「ネグレクト」が疑われているが、この母親は統合失調症で育児不能というか、社会生活を営む能力が欠けていたのだとオレは想像する。子どもたちはその母親と一緒に暮らしつつ、どのような日々を送っていたのだろうか。
朝日新聞の記事を引用しよう。
小6長女を殺害容疑 37歳母を逮捕 東大阪 容疑否認
30日午前0時50分ごろ、大阪府東大阪市布市町で「子どもが救急車を呼んでほしいと言っている。母親が刃物を持ってうろついている」と、近所の住民から119番通報があった。救急隊が駆けつけたところ、この母親(37)宅の玄関先で小学6年生の長女(12)が血を流して倒れており、病院に運ばれたが約2時間後に死亡した。府警は殺人容疑で無職の母親を逮捕した。
府警枚岡署によると、母親は「娘が自分で刺した」と、容疑を否認しているという。
母親は30日午前0時50分ごろ、自宅で長女の腹部を包丁で刺し、殺害した疑いがある。包丁を持ったまま外をうろついている母親を近所の人が見かけた。署員が駆けつけた際には、自宅に止めてあった自転車の前かごに血のついた刃渡り約16センチの包丁が置かれていたという。
一家は長男(13)と次男(7)の4人暮らし。長男と次男にはけがはなかった。次男は府警に対し、「母親が一緒に死のうと言って長女を刺した」と説明しているという。母親は精神的に不安定で入院歴があったといい、府警は刑事責任能力の有無を慎重に調べる。
もちろん、世間の反応は「早く母親を病院に収容すればよかった」「子どもたちを施設から帰らせなかったらよかった」ということになる。しかし、子どもたちにとってはそのむちゃくちゃな親であっても、やはりそれは母親なのである。虐待を受けている子どもが必死で親をかばうことがあるように、どんなにひどい親であっても子どもたちにとっては絶対に失いたくない唯一無二の存在なのだ。この家庭で子どもたちが母親のことをどのように考えていたのかを、世間のモノサシで勝手に推測するわけにはいかないのだ。
それならば、どうすればこの悲劇を食い止めることができたのか。その答えも出ないのである。子どもたち3人の父親はどうなったのか。ただ、妻が統合失調症だと知ったときに、それでも子どもたちのために家庭に踏みとどまって家を守ろうとする男性もいるかも知れないが、もちろん子どもたちを残してその妻を捨てて出て行ってしまう男性がいてもそれもおかしくない。
子どもを家に泊まらせたり、ごはんを食べさせたりという形で時々子どもたちの世話をしてくれた近所の方がいたという。ただ、その方も今回のような悲劇は全く予想外だっただろう。こうした事件の報道を目にするたびに、オレはただ言葉を失うのである。
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